3 主要国の国際観光客誘致策


  世界の各国は,先進国,開発途上国を問わず外客誘致を中心とした国際観光の振興政策を推進している。アメリカ,フランス,イタリア,スペイン,スイス等有力な観光国はいずれも政府又は政府関係機関の海外観光宣伝事務所を設置して宣伝を行つている。特に最大の観光客の送り出し国であるアメリカには,48年現在84か国が観光宣伝事務所を設置しており,また近年海外旅行者の急増している日本は,重要な観光市場として注目され,48年5月現在,アメリカ,イギリス,カナダ,フランスの先進観光国は勿論,東南アジア諸国等29か国(46年に比べ6か国増)が東京に観光宣伝事務所を設置して,観光客の誘致に努めている。
  また外国人のための宿泊施設の整備を促進するために,英国,西ドイツ,フランスではホテルの新設に対し融資制度があるほか,ホテルの新築,増改築に対して補助金が交付されている。
  更に,フランスでは,一定基準により格付けされているホテルには減税措置が講ぜられており,イタリアではホテルの新築にあたつて登録税率が引き下げられている。


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