2 物資別適合輸送


  大量,定型物資の輸送に関しては物資別適合輸送の拡充が推進されている。これは貨物の性質,形状にあった輸送機器を開発し,合理的荷役方式及び保管設備を整備することにより包装,荷役費の大幅節減など流通コストの低減と物資流通の効率化を図ろうとするものである。

(1) 鉄道

  国鉄では従来の集結輸送方式にかえ,拠点間の直行輸送体制を確立するため,石油,紙,パルプ,石灰石,セメント,自動車等の輸送について専用基地の整備,専用貨車の開発,増強,専用列車の拡充等を図っている。

(2) 自動車

  自動車においてもタンク・ローリー,コンクリートミキサー車等を中心に専用自動車の開発がすすめられている。専用自動車台数は一般貨物車に比べ増加の伸びが著しく,また総輸送量に占める専用輸送の割合は45年度6.9%,47年度7.8%,48年度8.7%と着実な伸びを示しており,特に冷蔵・冷凍車による生鮮食料品,冷凍食品の輸送の伸びが著しい。

(3) 海運

  原油,鉄鉱石,セメント,石灰石,石油製品,自動車等では専用船による輸送が基本的な方式として定着している。内航海運における専用船輸送量のシェアは,48年度には60%をこえており,専用船船腹量も320万総トンで全内航船船腹量の66%を占めている 〔2−3−10図〕

(4) パイプライン

  石油類の専用輸送手段として安全性,安定性,連続性,経済性などの面で優れているパイプラインが我が国でも採用されつつある。パイプラインの整備促進,安全の確保を図るため47年6月「石油パイプライン事業法」が制定されたのに続き,48年9月石油パイプラインの安全基準が告示されるに至った。現在計画中のものとして国鉄の京浜地区・南埼玉間のパイプライン建設(全長110km,年間輸送能力720万kl)新東京国際空港公団の千葉港・新東京国際空港間(全長44km,年間輸送能力800万kl)があるが,ともに沿線住民との話し合いがつかない等の問題から工事が遅れている。
  物資別適合輸送推進上の問題としては,鉄道においては専用輸送の発着地における積み換え及び保管スペースの問題専用トラックについては騒音振動等の公害問題等が残されている。


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