1 我が国のエネルギー需給


  昭和30年代以降の高度成長により我が国の経済は,大きく規模を拡大した。この間,石油を中心としたエネルギー価格が安定的であったため,我が国の産業構造はエネルギー多消費型の発展を遂げ,エネルギー消費は急速に増大した。
  エネルギー消費の推移を部門別にみると 〔2−5−2図〕のとおり,絶対量が大幅に増大しているにもかかわらず,構成比にはほとんど変化はみられない。
  この部門別構成比を欧米諸国のものと比較してみると 〔2−5−3図〕のとおり,我が国の場合は,鉱工業部門の割合が大きく,民生・商業部門の割合が小さくなっているのが特徴である。
  以上のように急速に拡大してきたエネルギー需要を賄ってきた一次エネルギー供給については 〔2−5−4図〕のとおり,石油の割合が年々増えている。47年度では供給された石油の99.7%までが輸入石油であり,エネルギー供給の海外依存度は86.6%となっている。石油輸入の内訳は,中東地域からの輸入の割合が80.7%,インドネシアからが13.7%である。
  なお,ガソリン,軽油,重油の卸売価格指数及び電力価格指数は, 〔2−5−5図〕のとおり推移している。


表紙へ戻る 次へ進む