3 輸送とエネルギー


  我が国における輸送活動とエネルギー消費量を輸送機関別にみたのが 〔2−5−10図〕であるが,貨物輸送では,鉄道,海運が輸送量に比べて,エネルギー消費量の割合が小さいのに対し,自家用トラックでは約20%の輸送を分担するのにエネルギー消費量は約50%に及んでいる。また,旅客輸送でも,鉄道,バスが輸送量の割合に比べ,エネルギー消費の割合が小さく,乗用車,航空などではその逆になっているなどエネルギー効率の格差が見られる。

  次に,積載効率を100%として試算した各輸送機関の単位輸送量当たりのエネルギー消費量を 〔2−5−11表〕に示すが,これにも同様の傾向がうかがえる。

  次に,技術革新とエネルギー効率の関係をみると,技術革新は大型化,高速化の面で進められているが,大型化は,エネルギー効率の向上に寄与するのに対し,高速化は 〔2−5−12図〕の自動車の例のように,効率の低下をもたらす結果となっている。


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