1 協同一貫輸送体制の整備拡充
(1) フレートライナー網の拡大
昭和44年に東京・大阪間で営業を開始したフレートライナーは,48年度には36本を増設し累計設定本数も111本となり全国にそのネットワークが拡大された。
国鉄のコンテナ輸送量は,48年度では労働争議及び雪害による輸送障害等により大きな影響をうけたにもかかわらず1,390万トン(前年度比11.7%増)と増送となった。
なお,全国的に荷主から好評を博し逐年増加しているトラック事業者によるフレートライナーの利用は,増発により一層飛躍をみせ,48年度ではフレートライナー利用全貨物の33.5%(前年度29.1%)に達した。
(2) コンテナ基地の整備
48年度においては,コンテナ基地として越谷,新座,東京各貨物ターミナルほか10基地が新設されたが,日光,宇都宮,勇払,苗穂,唐松の5基地が廃止されて,49年3月末のコンテナ取扱基地数は156か所(うち専用駅15か所)となった。
更に,フレートライナー専用ターミナルの整備を図り,東海道,山陽地区における物流増大に対応して,八田,鳥飼,箱崎港にコンピュータによるオペレーション体制と複合施設の整備を前提とした近代的なフレートライナー専用ターミナルの建設を進めており,48年10月のフレートライナーの増発に対応させるため東京貨物ターミナル(旧称大井貨物駅)を部分開業させ東京地区の物流改善を図った。
コンテナについては,私有コンテナがフレートライナーの拡大及びトラック事業者の利用運送の増大に伴い,10トンコンテナを中心に増備され,48年度末の保有個数は,3,545個となり国鉄の5万1,302個と合せて5万4,847個となった。
コンテナ車については,トラックとの協同一貫輸送において主力となっている10トンコンテナと新旧5トンコンテナを効率的に積載できる95km/h走行性能をもつコキ50000形式を48年10月ダイヤ改正対応で1,294両増備した結果,コンテナ車は6,581両となった。
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