2 船舶輸出の状況
我が国の輸出船建造量は48年度において1,279万総トン(進水量)で,全船舶建造量の78%を占めており,我が国造船業に必要な工事量確保に重要な役割を果たしている。また,その輸出額(通関実績)は約40億ドルで鉄鋼に次いで第2位を占め,我が国全体の輸出額の10%を占めている。
輸出船の仕向先別受注実績は,便宜置籍国のリベリア,パナマ両国が全仕向国の78%を占め,次いで英国,ノルウェーを中心とするヨーロッパ諸国の18%が続いている。
船種別では,20万重量トン以上の超大型船型を中心とする油送船の受注量(283隻,2,268万総トン,前年度比50.9%増)が増大し,全受注量の82%を占めている。
新造船の受注契約については国際通貨不安以後,そのほとんどが円建契約であり,全輸出船に占める比率は総トン数,金額とも99%である。
また,延払い輸出に関しては,日本輸出入銀行から融資を受けており,48年度の船舶向け融資額は1,515億円に達している。
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