3 航路標識業務


  船舶交通の安全を確保し,船舶の運航能率の向上を図るため,海上保安庁は48年度には灯台等93基の新設のほか,標識機能の改善・向上,老朽機器,施設の新替等407件の改良改修を行った。
  この結果,48年度末において海上保安庁が管理している航路標識は4,458基となった。
  新しい電波標識であるオメガシステムは,わずか8局の送信局により全世界をカバーする汎世界的な航行援助システムであるが,我が国もこの内1局を長崎県上対馬町に建設中であり,49年中に試験電波の発射を行う予定である。
  また,48年度には東北地区において位置測定精度の高い中近距離用の電波標識であるデッカチェーンの整備に着手し,51年度完成の予定である。
  更に,東京湾内の港内,狭水道を航行する船舶に対し,交通情報の提供と航行管制を行う東京湾海上交通情報機構については,47年度に完成した京浜港川崎区に引き続き,48年度は同港横浜区のシステムを完成し,その運用を開始したほか,観音崎のレーダー局の整備を行った。


表紙へ戻る 目次へ戻る 前へ戻る