3 労働問題
昭和50年春闘にあたり,私鉄総連加盟の各民鉄組合は,2月25日,1人平均4万5,000円,夏期臨時給3か月分等の要求を各社に提出し,個別交渉に入った。その後交渉方式を昨年同様中央集団交渉及び対角線交渉,個別交渉に切りかえて,労使交渉を継続した。
その結果5月2日に経営者側は1万円の回答を行ったが妥結をみるに至らず,7日大手民鉄組合(営団を含む)が24時間ストを行い,さらに9日には第2波として,大手民鉄,中小民鉄組合を含め,24時間ストを行った。この間5月7日中労委による職権あっせんが開始されたが,9日に至りあっせんは不調となったため,これを打切るとともに,あっせん員は,1万7,000円(アップ率14.42%)の昇給と昨年度並みの夏期臨時給の支給を内容とする談話を発表したため,労使は再度自主交渉を行い,13日この案によることで合意に達し,ストを中止した。
なお,個別交渉の西武は,5月13日1万7,300円,小田急は,同日1万7,900円をもって妥結した。
また,中小民鉄組合は,大手民鉄組合の妥結直後から断続的に解決し,7月初旬までに中小民鉄全社について解決した。
また,都市交通労連加盟の労働組合(10都市の公営鉄軌道)は,1人平均3万円の賃上げ等の要求を掲げ,5月9日全交運統一ストの一環として始発から正午までの半日ストを行った。
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