2 物流近代化と営業倉庫
運輸省では,昭和40年以来営業倉庫の今後の整備目標値を示した倉庫整備5か年計画を策定し庫腹整備のためのガイドラインとしてきた。現行の5か年計画は,昭和46〜50年度を計画年次とした第3次の計画であり,経済規模の拡大に対応した庫腹増強策となっている。しかるに,我が国経済社会情勢は,高度成長経済から安定成長経済へと方向転換を迫られ,これがため,倉庫業においても,倉庫用地の確保難,建設資金の高騰,労働力の確保難等情勢は一段と厳しくなっているので,とくに倉庫整備については,適正な保管活動および物流の結節的役割を果すべく,計画的かっ効率的に推進する必要がある。したがって,更に,新たな5か年計画(第4次計画)を昭和51年度からスタートさせる予定である。
近年,倉庫業は,物流近代化の要請に対応すべく,全国主要都市において,物流施設を結集した大規模な流通業務団地等の整備が進められている。このような流通拠点での倉庫は,土地の有効利用,荷役等共同事業の実施による企業構造の高度化等を因るためのものであり,事業共同組合方式,第3セクター方式等により集団化倉庫として建設されている。なお,現在までに完成したものは, 〔II−(III)−25表〕のとおりである。
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