1 世界の造船業


  世界の新造船建造量は過去10数年間,順調に増加してきたが,ロイド統計によれば昭和51年の建造量(進水ベース)は前年比13.5%減の3,105万総トンと初めて減少した。このうち日本は1,431万総トンと前年比20.4%減であったものの世界全体の46.1%(前年50.1%)を占め,連続21年間世界一の座を保持している。
  各国別にみるとイギリスの2.8%増を例外として従来からの主要造船国の多くは日本と同様減少しており,オランダの前年比39.6%減をはじめとして,西ドイツ29.7%減,ノルウエー26.4%減,イタリア21.8%減,スペイン1.2%減となっている。一方,これと対照的に韓国(前年比56.2%増),アメリカ(同6.4%増)等が伸びており,新興造船国を中心とした第三勢力の伸びが注目されている 〔II−(IV)−9表〕

  また,52年3月末現在の手持工事量は,5,142万総トンで前年同期比31.0%減であった。各国別の手持工事量は,日本が32.0%(1,638万総トン)で首位を占め(前年同期36.0%,2,681万総トン),以下アメリカ9.0%(464万総トン),スペイン6.9%(355万総トン),スウェーデン6.8%(352万総トン)等が続いており、船種別でみると,タンカー33.3%(1,710万総トン),オア・バルクキャリア27.3%(1,404万総トン),一般貨物船20.0%(1,028万総トン)等となっている 〔II−(IV)−10表〕


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