4 外国船舶の安全対策
我が国の各港に入港する外国船舶の増加に伴い,我が国の周辺海域における外国船舶の衝突,乗揚げ等の海難が多発している。これらの外国船舶の海難は,我が国の周辺海域の気象・海象状況,航路事情等に不案内であること等に起因するものが多い。
このため海上保安庁では英文等のパンフレット,リーフレットを作成して代理店等を通じて,あるいは立入検査等の際に外国船舶に配布して海上交通関係法令等の周知に努めるとともに我が国周辺海域の気象・海象の状況,港湾・航路事情等に不案内な外国船舶等に対して水先人を乗船させるよう勧奨する等事故防止に努めている。
また,前述した全国海難防止強調運動において,外国船舶の安全指導を重点項国の1つとして取り上げ,海上交通関係法令の理解,気象・海象のは握,航法の遵守等に関して訪船指導及び巡視船艇による現場指導を行った。
また,外国船舶の海難防止対策の一環として,地域の特性に応じた効果的な安全対策をより一層強化するため,我が国に入港する外国船舶に対して最近の海難事例や航路事情などの海難防止情報を提供する協議会の設立を51年から促進してきたが,53年3月現在,39の外国船舶安全対策連絡協議会等が設立された。
今後さらに,外国船舶の海難防止を効果的に推進するため,各地に設立された外国船舶安全対策連絡協議会等との情報交換を密にし,安全対策を促進することとしている。
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