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2 交通安全対策の推進
交通安全の確保は,運輸行政における基本的課題であり,運輸省としては,人命尊重が何ものにも優先するとの見地にたち,従来から,交通安全基本計画に基づき,毎年,交通安全に関する施策を具体的に定め,これを強力に実施することにより,各輸送機関の安全の確保に努めてきた。53年度には, 〔1−6−2表〕に示すとおり約2,731億円の予算のもとに各施策を推進した。
自動車の構造,装置の安全性確保については,現在,運輸技術審議会において,自動車事故の実態,自動車使用の態様の変化,技術開発状況,諸外国との安全基準の相違等を考慮して,47年9月の答申の見直しを行っているほか,自動車検査コースの増設及び自動化,検査要員の増員等によって自動車検査体制を充実・強化した。
大型トラックによる左折時の事故防止対策については,53年10月緊急対策を講じ,新規生産車についてミラーの視野拡大,巻込防止装置の備付け,方向指示器の増設の3項目の改善対策を実施したほか,54年3月,道路運送車両の保安基準(運輸省令)を改正し,使用過程車への当該対策の適用措置を講じ,安全対策の強化拡充を図った。
鉄軌道交通環境の整備として,レールの重量化,ロングレール化,老朽化した橋りょうの取替え及びトンネルの改良を促進し,自動信号化,継電連動化,CTC(列車集中制御装置)化等の信号保安設備の整備,車両の不燃化,制動装置の改善・整備等を進めるとともに,乗務員等の教育・訓練,事業者に対する監督・指導を実施し,安全な運行の確保に努めた。また踏切道の安全対策としては,関係省庁と密接に連絡を取りつつ,踏切道の立体交差化,踏切道の構造改良,踏切保安設備の整備,踏切道の整理・統合等を推進した。
51年度を初年度とする第5次港湾整備五箇年計画に基づく航路,港湾等の整備をはじめとする海上交通環境の整備のほか,運航監理官の増員による運航管理制度の一層の充実,船員教育の充実,船舶の安全基準の整備,船舶検査体制の充実,巡視船艇,航空機等の整備による海難救助体制の強化,水路図誌等の整備,航路標識の整備に努めた。また,特に船舶交通のふくそうする東京湾については,東京湾海上交通センター(52年2月設置)の業務を更に充実させるため,関係機器等システムの整備を行った。
第3次空港整備五箇年計画に基づいて,航空保安施設,航空交通管制施設,航空通信施設及び空港の整備等を進めた。この結果,飛行計画情報処理システム(FDP)に続いて,航空路レーダー管制情報処理システム(RDP)の全国的規模におげる運用が開始され,那覇航空交通管制部において航空路情報提供業務(AEIS)の施設の運用が開始され,札幌航空交通管制部において整備を完了した。
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