3 造船関連工業製品の輸出入
(1) 輸出
53年の造船関連工業製品の輸出は 〔II−(IV)−12表〕のとおりである。
単体輸出は1,574億円で,我が国の造船関連工業製品の総生産額7,985億円に対し19.7%(前年は15.2%)と相当な割合を示している。
製品別ではディーゼル機関及び船外機が前年に引き続き増加を示し相変らず強い競争力を見せ,合計634億円(前年582億円)と8.9%の伸びを示した。また,金額で最大の比率をもつコンテナも476億円と前年比で4.4%増加し,コンテナ,ディーゼル機関及び船外機の三大輸出品で全体の70.4%を占めている。しかしその他の舶用機械については,航海計器を除き,世界的な建造需要の減少に伴って輸出も停滞しており金額で465億円(前年,459億円)と横ばいとなっている。
地域別では,東南アジアにおける造船業の台頭に伴い同地域向けディーゼル機関,航海計器等の輸出が伸び輸出額513億円(前年比16.5%増)と一昨年以来,我が国最大の輸出市場となっている 〔II−(IV)−12表〕。
また,輸出船に装備されて輸出される間接輸出は約3,600億円と推定されるが,我が国の輸出船が総額で前年比約55%減であったことを反映し,前年の約6,300億円から大幅に減少した。
(2) 輸入
53年の造船関連工業製品の輸入は,373億円前年比,27%減と大幅な減少となった。これは,輸入品の大部分が輸出船の船主指定によるものであり,輸出船の建造が激減したことに関連している 〔II−(IV)−13表〕。
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