5 国際旅行収支.
昭和53年の我が国の国際旅行収支は, 〔IV−10表〕のとおりで,受取は前年比11%,4,600万ドル増の4億7,000万ドルとなった。一方,支払いは前年比73%,15億6,500万ドル増の37億1,700万ドルとなった。この結果,国際旅行収支は52年より赤字が15億2,000万ドル増加して32億4,700万ドルとなった。
旅行収支の受取を来訪外客1人当りでみると,53年は452ドルで,52年の412ドルに比べ約10%,40ドルの増加となった。同じく支払いについては,53年は1,054ドルで52年の683ドルに比べ54%,371ドルの増加となった。
国際旅行収支のうち,国際観光旅行収支(観光貝的の旅行に係る収支)は53年には20億4,200万ドルの赤字となった。
国際旅行収支の赤字が52年に比べ倍増したのは,日本人海外旅行者の増加,外貨持出の自由化,円貨持出制限の緩和,円高による訪日外客の伸び悩みが大きな原因と考えられる。
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