3 日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案


(1) 法案審議の経過

  政府は,「日本国有鉄道の再建について」の閣議了解を実施するため,日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案(以下「法案」という。)を55年2月20日に第91回通常国会に提出した。法案は,同年4月18日の衆議院本会議での趣旨説明及び質疑の後,衆議院運輸委員会において審議されたが,5月19日に衆議院が解散されたことにより廃案となった。
  国鉄再建対策を具体的に実施するために法案の成立は必要不可欠であること,また法案は55年度予算とも密接な関連を有していることから早急に成立を図ることが必要であり,このため,政府は,7月17日,第92回特別国会に法案を再提出したが,同月26日に同国会の閉会とともに継続審議となった。法案は,9月29日に召集された第93回臨時国会において審議が進められている。

(2) 第92回特別国会に提出した法案の要旨

 �@ 経営再建の目標

      60年度までに国鉄の経営の健全性を確保するための基盤を確立する。

 �A 経営改善の推進

     ア 国鉄の経営改善計画の作成,実施の義務付け
     イ 監査委員の増員

 �B 地方交通線対策の実施

     ア 地方交通線の選定及び対策協議会の設置
     イ 地方交通線のバス輸送等への転換
     ウ 日本鉄道建設公団による民間の運営に係るAB線の建設

 �C 国の助成措置の強化

      54年度末債務の一部についての棚上げ措置等

(3) 法案の早期成立の必要性

  法案は,予算関連法案として55年4月1日から施行することが予定されていたが,その成立遅延によって次のような影響が生じており,早期成立が強く望まれる。
  第1に,法案の成立を前提として実施を予定している棚上げ債務の償還猶予及び同債務に係る利子補給が不可能となる。
  第2に,法案は,60年度までに国鉄の経営の健全性を確保するための基盤を確立するために必要な措置を定めており,早期にこれらの措置が実施されなければ,60年度を目途とした長期再建計画に大きな影響を与えることとなる。
  (注 法案は,第93回臨時国会において審議が進められ,11月4日,衆議院において経過措置等について若干の修正を行ったうえで可決され,11月28日,参議院においても修正案どおり可決され,成立した。)


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