6 マラッカ・シンガポール海峡通航問題


  マラッカ・シンガポール海峡は,我が国の海上輸送,特に原油輸送にとって極めて重要な位置を占めている。同海峡については,77年11月,IMCO総会において,分離通航方式(TSS)の採用等を定める通航規則が採択されたが,我が国は同規則のうち,シンガポール沖に設定されたTSSについては,安全対策上若干の修正が必要であると考え,沿岸3国(インドネシア,マレーシア及びシンガポール)と協議を行ってきた。その結果,同TSSの修正を行うための条件として,日本側の費用負担の下に,シンガポール政府が同TSSの西航航路付近の浅瀬を除去することとなり,現在,浅瀬の除去工事が行われている。工事完了後TSSは修正され,実施されることとなっている。
  また,我が国は,同海峡の水路測量,航行援助施設の設置等について経済的,技術的な協力を行ってきており,これが同海峡の航行の安全及び汚染防止対策に大きく貢献している。


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