(2) カーフェリーさんふらわあ(1万1,567総トン)・貨物船明幸丸(1,133総トン)衝突事件


  54年4月25日午前7時41分明石海峡において濃霧中衝突して,さんふらわあは船首部に破口と凹損,明幸丸は右舷側中央部に大破口を生じたが,旅客・乗組員に死傷者はなかった。
  本件は,神戸地方海難審判庁において審理の結果,54年12別2日裁決が行われ,次のように原因を判示した。
  「本件衝突は濃霧のため視界が制限されている場合において,明石海峡航路を東行中のさんふらわあが,同航路の東方で漂流していた明幸丸と接近していることをレーダにより認めながら減速せず,過大な速力のままで進行したことによって発生したものである。
  なお,明幸丸はレーダ不調のため他船の映像識別に不安を感じたので漂流したが,その際,同航路内を避けなかったことも一因である。」


表紙へ戻る 目次へ戻る 前へ戻る