2 航空交通管制施設


  航空機の安全性の同上と空域利用の効率化を図るため,航空路上の航空機を常時監視することができるARSRの整備を進めてきており, 〔III-24図〕に示すとおり,現在,横津岳等9か所の施設を運用しており,これにより,我が国の1万5,000フィート(約4,500メートル)以上の空域では基幹ルートのほとんどをレーダーでカバーすることが可能となった。更に,レーダー覆域の補完及び二重化のため,上越,宮古島,四国の3か所にARSRの整備を進めている。

  空港へ離着陸する航空機の安全確保,管制処理能力の向上を図るため,交通量の多い空港から順次ASRを整備することとしており,54年度においては高知空港等2か所に整備を完了し,新東京国際空港において第2ASRの工事を実施し,設置空港は15空港となった。
  このほか,航空交通管制部から遠く離れて航行中の航空機と当該航空交通管制部との間で直接交信を可能にすることによって,航空機の高速化に対応するとともに,ARSRによるレーダー管制の能率的な運用を確保するための施設として,遠隔対空通信施設(RCAG)の整備を進めてきており,54年度においては小松に整備を完了し,総数24か所となった。


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