4 ニアミス発生防止対策の新たな視点
46年7月に岩手県雫石上空で発生した民間機と自衛隊機の空中衝突事故等を契機として,ニアミスや空中衝突の防止のための対策として,レーダー施設やレーダー情報処理システム等の航空管制施設,VORやILS等の航空保安施設の整備拡充が図られて来た。これらの地上施設とあわせて,管制業務をバックアップするものとして,近年航空機にとう載する航空機衝突防止装置の必要性について関心が高まり,我が国でもその研究開発が進められている。
我が国で研究開発中の装置は,既存の機上トランスポンダ(航空交通管制用自動応答装置)から発する信号を活用して回避動作を行わせるもので,この装置については,開発研究及び評価のための研究を終え,現在システム化のための研究が進められており,また国際的に方式統一のための検討も開始されている。
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