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3 STCW条約への対応
(1) STCW条約の内容
本条約は,海上人命安全条約等が船舶の構造,設備等の面から統一基準を定めているのに対して,船員の知識・技能,当直基準等人的側面における最低基準を定めることにより,航行の安全を担保しようとするものである。
その主な内容としては,@船長,一等航海士,機関長,一等機関士,当直担当職員の資格を与えるために必要な知識及び海上航行履歴の要件,A知識,技能のレベル維持のための要件,B甲板部,機関部等における当直を維持するための基本原則,Cタンカー乗組員のための特例の要件,D救命艇手の要件,E締約国政府による海技免状の裏書制度,F入港国における監督手続等が定められている。
(2) STCW条約の批准状況
本条約は,25か国以上の国が批准し,かつ,それらの国の保有する100総トン以上の商船船腹量の合計が,世界全体のそれの50%以上となった日から12か月後に発効することとなっている。56年7月現在の批准国は,イギリス,フランス,ソ連,リベリア,スウェーデン,中国等12か国,商船船腹量合計で40.7%であるが,EC諸国が本年中の批准を申し合わせるなど各国の関心は高いので,早期に発効要件を満たすことが予想される。
(3) STCW条約批准に伴う国内体制の整備
多くの国がこの条約に加入することにより船員の資質が国際的に一定水準に高められることは,海上における人命及び財産の安全の確保等を図るうえで有効かつ適切なものであると考えられる。優秀な船員を持つ海運先進国である我が国としては,早期に国内法体制を整備したうえで,本条約を批准し,その発効を図ることが必要である。
このため,現在,船員中央労働委員会及び海上安全船員教育審議会において,船員法,船舶職員法等の我が国の船員関係法令を条約に適合したものとするための見直しを行うとともに,関係する海技試験制度,船員教育制度等についても検討を進めているところであり,これらの検討の結果を待って,関係法令の改正等必要な措置を講ずることとしている。
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