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4 船員教育体制の充実強化
船員制度近代化の推進に当たっては,新しい船員制度を志向する実船実験要員養成のための船員再教育訓練の実施とともに,他方,新制度への円滑な移行を図るため,従来からの階層区分及び縦割りの職務区分の枠を超えた新しい船内職務体制に対応した先行教育の実施が,不可欠な課題として船員制度近代化委員会から提起されている。
こうした要請に応えて,海技大学校において55年9月から,甲板部員及び機関部員に対し,その反対部門の知識,技能を修得させることを目的とするD.P.C.教育を実施するとともに,56年5月からは,航海士,機関士及び船舶通信士に対し,航海,機関関係の当直業務を中心とした共通の知識,技能を修得させること,及び部員に対し,当直業務に従事する船舶職員として不可欠な知識,技能を修得させることを自的とするW/0教育を実施した。
同委員会は,更に,新しい船員制度に対応するため,公的な再教育訓練体制の整備の必要性を指摘するとともに,現行教育訓練制度の全体的見直しを求めているが,今後,D.P.C.教育,W/0教育等の近代化対応教育を全体として有効かつ適切に行い得るかどうかが,船員制度の近代化を成し遂げるうえで重要な課題となっている。
一方,現在STCW条約の批准のための国内の関係法令の整備検討が進められているが,同条約の要求する最低の知識要件に比べ,我が国の水準は基本的にこれをカバーしているものの,消火,レーダー等の実技面における充実を図る必要があり,また,英語については船舶安全運航に係る情報及びIMCO海事航海用語を利用し得る知識,能力を要求されていることから,これらに対応して商船大学,商船高等専門学校,海員学校,海技大学校等の船員教育機関における教育訓練カリキュラムの見直し,関連施設,教材の整備等が必要である。
このため,これらの問題を含め,現在海上安全船員教育審議会において船員の教育制度全般にわたる検討を進めている。
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