2 国際自動車交渉の経緯


  50年代初頭から,自動車の輸出入の不均衡は日本の非関税障壁(NTB)によるものとして,欧米諸国が我が国の輸入自動車に対する審査手続,安全公害基準の改善を求めるケースが増加し,交渉が重ねられてきた。
  日米間においては,51〜52年に輸入車の審査手続問題が取り上げられ,日本側から後述の3に示す一連の措置を講じ,できる限りの改善努力を実施してきたが,54年12月,米特別通商代表部から改めて輸入車の審査手続改善について細部にわたる要望がなされ,その後55年4月ワシントン及び東京で協議を重ねた結果,アメリカ側の誤解及び不満は一応解消されるところとなった。
  日欧間においては,51年にEC委員会から改善要望のあった審査手続や排出ガス規制について,後述の3に掲げる措置をとっており,その後は,日・ECハイレベル協議等において交渉が行われている。54年11月同協議において提起された我が国の審査手続の改善についての要望は,その後の同協議においてもくり返し提出されており,我が国も受入れ可能なものについては,逐次,改善の努力を重ねているところである。


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