1 船員雇用の概況


  昭和55年における船員雇用情勢は,前年に比べ求人数が増える一方,求職数が減少したため,月間有効求人倍率(季節調整値)は前年の0.45倍から080倍へと上昇した。
  55年の船員の求人,求職状況を船員職業安定所の取り扱い実績でみると, 〔II−(II)−4表〕及び 〔II−(II)−5図〕のとおりである。

  月間有効求職数は,53年から54年にかけて1万3,000人台で推移していたが,55年に至り1万1,000人台へと減少した。
  一方,月間有効求人数は,外航海運にあっては業績向上,内航海運にあっては54年から55年前半にかけての好調な輸送活動に支えられて,54年の6,000人台から8,900人台へと増加した。
  このような動向を反映し,月間有効求人倍率(季節調整値)は,前年に引き続き上昇傾向を示し,55年1月には0.55倍であったものが同年8月には0.95倍になった(月間有効求人倍率の最低値は51年2,3月の0.17倍である。)。
  なお,このような労働力需給が好転する状況の下で,船員職業安定所における船員保険失業保険金受給者数は,55年月平均5,609人と前年に比べ約700人減少し,また同失業保険金の所定給付が満了した者は55年計で6,692人である。


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