2 火山活動
昭和55年度には,桜島,口永良部島,諏訪之瀬島の各火山で噴火が,福徳岡の場,福神海山で海底火山の活動があった。
桜島は,毎月爆発し,年度内の爆発総回数は271回で,昨年度の153回より大幅に増加した。月別では5月の69回が最も多かった。噴火に伴って火山灰の噴出も多く,5月には積灰のため市電が脱線したり,火山灰が雨で碍子に付着したため,停電事故が発生した。また,11月には,桜島の南側で,爆発の空気振動と噴出物により,自動車やホテルの窓ガラスが破損する被害が発生した。
口永良部島は,9月28日午前5時10分ごろ,山頂付近に長さ700メートルの割れ目が生じて爆発し,噴煙は2,000メートル〜3,000メートルの高さに上った。火山灰は住民のいない南西方向に流された。この噴出物総量は約10万トンと推定された。
諏訪之瀬島は,10月を除くほかは毎月爆発したが,被害はなかった。
南硫黄島周辺の福徳岡の場,福神海山では,ときどき海底火山の活動による変色水が観測された。
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