3 今後の課題
(高度情報化社会における運輸政策の展開)
現在,衛星通信,光通信,ビデオテックス,CATV等のニューメディアが続々登場しようとしているのに代表されるように,我が国の情報通信関係技術の進歩には目を見はるものがあり,また,第101回特別国会で継続審議となった電気通信事業法が成立し,施行されれば,第二電電,VAN等の新たな事業分野が急速に展開するものと考えられ,我が国は,「情報化社会」から「高度情報化社会」へと移りつつあると言われている。このような中で運輸における情報化も新たな時代を迎えようとしており,運輸省としては,次のような課題についての検討が必要と考えている。
ア 運輸の情報化に必要な新技術の開発,応用,運輸関係情報システムのネットワーク化に必要なプロトコル(通信規約)の標準化,運輸関係データベースの整備等運輸情報化の基盤整備
イ 高度情報化社会形成のための鉄道線路敷,交通ターミナル等の運輸の用に供されている施設の高度利用
ウ 運輸の効率化,利便の増進,安全の確保等に資する運輸関係情報システムの整備推進
エ 運輸関係情報の提供を行う者等運輸関係情報産業の育成,振興
オ 情報化による運輸事業の構造的変化への対応
カ 国際運輸関係手続の簡易化,情報化等国際運輸の情報化の推進
キ 運輸情報システムのセキュリティ対策,利用者保護対策等運輸の情報化に係る問題点の解決
このため,59年10月,運輸政策審議会に対し,運輸における情報化を円滑かつ適切に推進するための基本的方策について諮問したところである。
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