1 職場規律の確立
(職場規律の定着化に努力)
臨時行政調査会を始めとする国鉄再建に関する論議の高まりを契機として,職場規律の乱れが国鉄の正常な業務運営を著しく阻害しているとの指摘が相次ぎ,世論の厳しい批判を招いた。
このような状況の中で,57年3月,運輸大臣の指示に基づき,国鉄は職場規律全般にわたる総点検を行い,その結果,ヤミ休暇,突発休,下位職代務など職場規律の乱れが広範かつ多岐に存在する極めて深刻な事態となっていることが明らかになった。このため,運輸大臣は国鉄に対し,職場規律の問題は,国鉄再建の前提条件であるとの認識のもとに,その是正を図ることを指示した。
以来今日まで,半年毎に6回にわたる総点検が実施され,職場規律の是正と定着化に努力した結果,ヤミ休暇,ヤミ手当等について完全に解消をみたこと,現場協議制度改訂後1年以上経過した段階において,おおむね円滑な業務執行体制が確立されつつあること等相当の改善をみていることが報告されている。しかしながら,最近の総点検の結果をみると,業務系統や地域によって改善状況にかなりの差異があること等から,これらの職場について個別具体的に対策を講ずる等重点的な取り組みを行うとともに,管理者教育の充実による現場管理者の能力・意欲の向上,職場内教育,日常指導等の強化を図ることにより,今後一層職場規律の改善とその定着化を図ることとしている。
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