三陸鉄道が開業(59.4)
地方では,公共交通機関の維持が困難となっているが,その典型である国鉄の特定地方交通線の転換が始まった。
国鉄特定地方交通線については,国鉄再建対策等の一環として,輸送需要に見合った効率的な輸送手段の整備という観点からバス等への転換を図ることとなっており,58年10月には転換第1号として白糠線がバス転換され,59年10月現在では10線において転換が行われている。
59年4月には,岩手県の久慈,宮古,盛の3線が初めて第三セクターによる地方鉄道に転換され,日本鉄道建設公団の建設線と合わせて三陸鉄道として開業した。これにより,三陸沿岸を初めて鉄道が縦貫することとなり,沿線住民の利便の向上が図られた。現在のところ,輸送人員も多く,順調なすべり出しとなっている。
また,10月には岐阜県,富山県にまたがる神岡線,岐阜県の樽見線がそれぞれ第三セクターによる地方鉄道に転換された。
(P.82,188参照)
また,貨物流通の面では,国民生活,輸送構造などの変化を反映した動きや厳しい国際環境に対応した動きが見られた。
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