5 観光資源保護対策の推進


 (活発化する保護活動)
  観光資源は,常にその保存及び適正な利用に配慮を加えていかなければ,損耗によりその復元は不可能となる。このため,(財)観光資源保護財団において,歴史的文化財や自然環境等の観光資源保護対策を講じてきているが,運輸省は,同財団に対し寄付を行う者について税制上の優遇措置を講じ,同財団の事業の充実を図るため59年度に「試験研究法人等」の認定を行った。
  同財団は,天心遺跡記念公園(茨城県)の寄贈を受けその保護管理を行い,また,葛城の道(奈良県)の保存修景事業の一環としてヘリテージセンターの建設を計画しているほか,旧大乗院庭園(奈良県),大平宿(長野県)等各地の歴史的街並,史跡,旧跡等の保護活動や鉄道文化財保存のための調査研究を行うなど,活発な活動を展開している。
  今後とも,運輸省としては同財団の活動に対する積極的な支援を通じて観光資源の保護対策の推進を図っていくこととしている。


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