広域哨戒体制の整備――ヘリコプター2機搭載型巡視船が竣工(61.3)
ヘリコプター2機搭載型巡視船の1番船である「みずほ」(総トン数5,300トン,航続距離約8,500海里)が61年3月に竣工した。
同船は,広域哨戒体制整備の一環として,SAR条約(1979年の海上における捜索及び救助に関する国際条約)体制のもとで我が国の捜索救助区域となることが予定される本邦沿岸から1,200海里に及ぶ海域のうち,200海里以遠の広大な海域における海上保安業務に対応するために建造されたものである。
在来のヘリコプター1機搭載型巡視船に比べ,航続距離で約50%増となり,その活動範囲が大幅に広がるとともに,ヘリコプターを2機搭載し,陸上基地の支援が期待できない遠距離海域においてその常時出動体制による大量吊り上げ救助も可能となるなど,機動力も強化された。(P.220参照)
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