第3節 物流事業対策の推進


  以上のように物流企業は,高度化・多様化するニーズに対応して,高付加価値の物流サービスの提供を志向しているが,物流企業が自らの活力と創意工夫によって新しい事業展開を行っていけるような各事業ごとの政策を展開していくことも重要である。
  ところで,物流企業はその多くが中小企業によって占められているとともに,昭和60年度では3分の1強の事業者が赤字となっていることからもわかるようにその経営は厳しい状況にある。こうした状況は60年度後半からの円高の影響によって強まっている側面もあるものと考えられる。このため,経済情勢の変化に弾力的に対応できるよう,物流業界の体質改善を図る必要があり,中小企業の近代化対策不況対策,供給力過剰対策を進めている。
  中小企業の近代化対策としては,トラック運送事業,内航海運業及び港湾運送事業について構造改善対策を進めているほか,運輸事業振興助成交付金の活用によるトラック運送事業の活性化対策を進めている。
  また,不況対策としては,関係不況対策法に基づく雇用調整等を,供給力過剰対策としては,内航船舶の船腹調整等を進めている。
  さらに,物流事業は,労働集約的であるとともに道路等一般交通の場を利用して事業活動を行うことが多いことを考えると,安全の確保,環境の保全等が強く要請されるので,このための施策も講ずる必要がある。


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