3 アメニティ豊かな港湾空間の形成
(1) 親水性豊かな水際線の創造・交流の場としての港湾空間の形成
近年,市民の潤いと安らぎ,自然とのふれあいを求めるニーズに対応して,港湾や海岸においても,臨海部空間の特性を活かしたアメニティ(快適性〉の向上が求められている。このため,従来より親水緑地や人工海浜,親水護岸といった茄民が港や海を楽しむための施設の整備を実施しているほか海辺の自然環境や景観との調和を図るため,海浜の保全を進めている。61年度においては,親水緑地等を神戸港等93港において,また人工海浜等の整備を博多港等54海岸において実施している。61年6月には千葉港でポートタワーが完成し,同年末までに約61万人が利用する等,港湾緑地や海浜と一体となった地域のシンボルとして親しまれている。また,神戸港においても,海事博物館,旅客ターミナル,ポートタワー,緑地等が一体となったメリケンパークの整備を進めるなど,港湾における交流の場としての空間の形成を推進した。さらに,親水性豊かな空間の形成を図るため,鳥取港,相馬港等で,臨海部の遊歩道の整備を行っている。62年度においては,年々侵食が進んでいた日本三景の一つ天の橋立において,白砂青松の美しい景観を甦らせる緊急養浜事業に着手する 〔7−1−6図〕など,アメニティの向上を図るため港湾環境整備事業を全国96港において,海岸環境整備事業を全国55海岸で実施することとしている。
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近年,市民の親水志向が高まりつつあるなかで,海水・海底の浄化等による海域環境の改善,向上に対する要請は強くなっている。
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