1 交通事故の概況


  道路交通事故による死者数は,61年には9,317人と前年に比べ56人(0.6%)増加し,57年以降5年連続して9,000人を超えている。また,発生件数及び負傷者数も前年に比べ増加した。
  鉄軌道交通事故による死者数は,61年には410人と前年に比べ4人(1.0%)増加したが,死者数,発生件数とも長期減少傾向にある。
  海上交通については,61年に救助を必要とする海難に遭遇した船舶は1,843隻で,死亡・行方不明者数は268人と前年に比べ40人〈13.0%〉減少した。
  航空交通における61年の民間航空機事故件数は52件(うち14件が超軽量動力機)で,死者数は22人(うち3人が超軽量動力機)であった 〔8−1−1表〕

  (交通事故の国際比較〉
  道路交通事故による死者数(1億車両キロ当たり),鉄道運転事故による旅客死亡者数(1億人キロ当たり)及び定期航空死亡事故件数(1億飛行キロ当たり)について国際比較したものが 〔8−1−2表〕である。

  これによれば,国によって交通事故死者の定義等が異なるため安易に比較できないが,日本は,道路交通事故の死者数の水準は欧米諸国とほぼ同程度であり,鉄道事故による死者数の水準は極めて低い。また航空の死亡事故の水準も複数年で比較すれば世界より低いといえる。


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