4 その他の環境対策
(環境汚染と海洋・気象情報)
気象庁は,全国8か所に大気汚染気象センターを設け,主要都市における大気汚染,特に光化学スモッグ対策に資するための予報及び情報を提供している。また,世界気象機関(WMO)等が推進している地球環境監視システムの一環として,大気及び海洋の長期的・地球的規模の環境汚染の監視を行うため定常観測を実施し,その情報を提供してきている。61年度からは,気象ロケット観測所(岩手県三陸町)で,大気中の二酸化炭素の常時観測を実施している。これは,大気バックグラウンド汚染観灘のためのものであり,気象ロケット観測所では降雨水の酸性度概定をはじめとする地球規模環境汚染の監視に必要な基礎的な観測が各種なされている。また,オゾンホール発見に貢献した南極昭和基地におけるオゾン観測のほか,定常的に全国4か所でオゾン観測が行われている。
チェルノブイリ原子力発電所事故によるような,有害物質の広域輸送の問題については,数値予報モデルで得られる風の予想等に基づき,数日規模での汚染状況の予想を行うための業務態勢を確立しつつある。
|