1 交通事故の概要
道路交通事故による死者数は,62年には9,347人と前年に比べ30人(0.3%)増加し,57年以降6年連続して9,000人を超えている。また,発生件数及び負傷者数も前年に比べ増加した。さらに,63年には年当初から道路交通事故死者数の増加が著しく,10月末現在で8,384人と前年同期比で813人(10.7%)増加しており,このままの状況で推移すれば,50年以来13年ぶりに年間死者数が1万人の大台を超えるものと推定されており,憂慮される状況にある。
鉄軌道交通事故のうち運転事故による死者数は,62年には409人とほぼ同数であるが,踏切事故については,62年7月8日の名古屋鉄道での大型トレーラーとの衝突事故(負傷者187名)等の重大事故(死傷者10人以上の運転事故等をいう。)が5件発生したこともあり,死者数については220人と前年に比べ33人(17.6%),負傷者については552人と前年に比べ241人(77.5%)増加した。
海上交通については,62年に救助を必要とする海難に遭遇した船舶は2,747隻で,死亡・行方不明者は259人と前年に比べ9人(3.4%)減少した。
航空交通における62年の民間航空機事故件数(機内における病死を除く。)は42件(うち37件が小型航空機)で,死者数は31人(うち26人が小型航空機)であった 〔8−1−1表〕。
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