IMO第5回危険物、固体貨物及びコンテナ小委員会(DSC5)の結果について




 標記会合は、平成12年2月7日から2月11日まで、ロンドンの国際海事機関(IMO)本部において開催された。我が国からは運輸省関係者17名からなる代表団が出席した。今次会合の主な審議結果は以下のとおり。

(1)IMDGコード(国際海上危険物規程)の第30回改正

 IMDGコードは、「危険物の輸送に関する国連勧告(UN勧告)」の改正に合わせて2年に1度改正しており、今回は第30回改正に係る審議が行われた。今回審議された第30回改正案には、IMDGコードとUN勧告の様式を一致させ、UN勧告の改正をIMDGコードに取り入れる際の今後の改正作業を効率的に行うことを目的としたIMDGコードの大幅な様式改正が含まれている。
 小委員会は、DSC4(1999年2月開催)に引き続き、DSCの作業部会であるE&Tグループ(1999年3月と9月の2回開催)で審議し作成された様式改正を含むIMDGコード改正案、及び各国から提出されていた第30回改正に係わる提案に関する審議を行った。その結果、小委員会は、新様式IMDGコード案に原則的に合意し、本小委員会に引き続き2月14日から18日に開催されたE&Tグループに審議結果を踏まえた変更の指示を行うとともに、一部編集的な修正作業を付託した。
 修正されたIMDGコードの第30回改正案は本年5月に開催される第72回海上安全委員会(MSC72)で採択するために提出される予定である。
 なお、IMDGコードの第30回改正の施行日は、2001年1月1日とし、その後1年間の移行期間が設けられることが合意された。
(2)BCコード(個体ばら積み貨物の安全実施規則)の改訂

 今次会合では、i.BCコードの改正(構成の見直し等)、ii.液状化物質判別試験法、iii.貨物の性状の評価に基づくコードの改正、の3項目について審議を行った。
 その結果、小委員会は、我が国がコーディネーターを務める液状化物質判別法に関する通信グループを引き続き設置することをMSCに要請することに合意した。また、硝酸アンモニウム等の積付・隔離要件等のBCコードの一部を改正することが決定されるとともに、BCコードの付録をはじめとする構成の変更及び各貨物に関する情報の充実のための通信グループ(コーディネーター:オーストラリア)の設置をMSCに要請することに合意した。

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