
ライフジャケット
(救命胴衣)の着用について
〜小型船舶を使用した旅客運送事業に関して〜

平成17年4月1日 |
<問い合わせ先> |
海事局 国内旅客課
運航監理官・運航調査係 |
TEL:03-5253-8111(代表) |
(内線43−432・433) |
写真はイルカウォッチング船
−小型船舶
の海難増加−
−ライフジャケットの着用が有効!!−
小型船舶からの海中転落等の海難が増加しております。海中転落は死亡、行方不明につながります。
ライフジャケットを着用した場合、救助率、生存率は、非着用の場合の数倍と言われています。
昨年12月、
トカラ列島海域において、海上タクシーが荒天のため転
覆し、
乗客5名が行方不明となりました。その5名は救命胴衣を着用し
ていませんでした。
使用する船舶、航行する海域、航路の特徴、状況に応じて適切に救命胴衣を着用し、安全を確保する必要があります。
◇ 小型船舶を使用した旅客運送事業に
関する救命胴衣の着用措置について
次の場合、小型船舶の船長は、旅客に対して次の措置をしてください。
暴露甲板に乗船している場合は、救命
胴衣を着用させるよう努める。
- 12歳未満の小児は、船内にいる場合
を除き、常時救命胴衣を着用させる。
- 気象・海象の悪化し、安全確保のため
必要と判断される場合は、救命胴衣を着用させる。

ただし、手すりなど転落防止のための
適切な設備がある場合は、3の場合にのみ措置してください。
また、この措置については、運航管理規程の作業基準に
追加する必要があります。
◇ 運航管理規定−作業基準の条項追加について
小型船舶を使用する旅客運送事業者は、「運航管理規程−作業基準」の修正を行ってください。
修正の例は、次のとおりです。詳しくは、もよりの運輸局等にお尋ねください。
○ 運航管理規程の作業基準に次の1条を加える。
(旅客に対する救命胴衣の着用に関する指示)
第 条 船長は、救命胴衣の着用に関し、旅客に対し以下の措置を講じなければならない。
(1) 暴露甲板に乗船している旅客には、救命胴衣を着用させるよう努めること。
(2) 12歳未満の児童には、船室内にいる場合を除き、常時、救命胴衣を着用させること。
(3) 気象、海象の悪化等、利用者の安全確保のために必要と判断される場合は、救命胴衣を着用させること。
※総トン数20トン以上の船舶を使用する場合は規定する必要はありません。
※手すりなど適当な転落防止のための設備がある場合は、(1)及び(2)を削除する。
◇
《参考》小型船舶乗船者に対するライフジャケッ
トの着用措置について
平成15年6月1日より「船舶職員及び小型船舶操縦者法」が施行されたのに伴い、小型船舶乗船者に対して
ライフジャケッ
トの着用措置を講じており、一部の小型乗船者に対してはライフジャケットの着用を義務づけています。
○ ライフジャケットの着用が義務づけら
れている
の
は以下の3者です。その他の小型船舶乗船者にもライフジャケットの着用努力が必要となっています。
- 航行中の水上オートバイに乗船している場合
- 小児(十二歳未満)が航行中の小型船舶に乗船している場合
- 船外に転落した際に短時間で救助されるため適切な連絡手段を確保せずに、航行中の小型漁船
に一人で乗船して漁ろうに従事している場合
○ しかし、次の場合はライフジャケットの着用措置は適用されま
せ
ん。
- 救命胴衣の着用が療養上又は健康保持上適当でない場合
(妊娠している、骨折している等の理由によってライフジャケットを着用することが望ましくない場合は着用が免除されます。)
- 救命胴衣の適切な着用ができない場合
(体が非常に大きいもしくは非常に小さい等の理由によってライフジャケットを着用できない方は着用が免除されます。)
- 命綱又は安全ベルトを装着するなど適当な措置がされている場合
(船上から海中への転落防止策が適切にとられていると判断される場合には着用が免除されます。)
- 海
上運送法による運航管理規程に従い運航する船舶に
乗船している場合
- 遊漁船業の適正化に関する法律による業務規程に従い運航する船舶に乗船している場合
- 船室内にいる場合

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