EQUASIS船舶関連情報システムの構築と我が国の参加について


平成12年6月2日

●EQUASISとは、船舶の安全及び海洋汚染防止に関する幅広い透明性のある情報を用いて、海事産業のあらゆる分野における質の向上及びサブスタンダード船の使用の抑止等を目的とする情報システム。
●本年5月に、ロンドンにある国際海事機関(IMO)本部において開催された第72回海上安全委員会の機会に、EC、仏、英、スペイン、米国、シンガポール及び日本が、EQUASIS構築のための覚え書き(MOU:Memorandum of Understanding)に署名、今後、サブスタンダード船排除のためEQUASISの構築・運用に関し参画していくこととなった。

1.概要

 サブスタンダード船を排除し、船舶の安全及び海洋汚染防止の一層の向上を図るため、EC及び仏は、船舶や運航者に関する幅広い透明性のある情報を1つに集約し、インターネットのホームページ上に公開する情報システム(EQUASIS:European Quality Shipp- ing Information System)の開発を開始。EQUASIS情報システムは、全世界的に実施されることによって、その効果が期待できるものであることから、本年5月、EC、仏、英、スペイン、米国、シンガポール及び日本の主官庁がEQUASIS情報システムの構築に関するMOU(Memorandum of Understanding)に署名(我が国は、矢萩安全基準課長が署名)、今後参画していくことを表明した。
 運用開始は5月23日、インターネットでのアクセスは、”www.equasis.org”。

2.EQUASISの組織

 EQUASISの組織は、a.監督委員会(Supervisory Committee)、b.管理ユニット(Management Unit)、c.技術ユニット(Technical Unit)及びd.情報編集会議(Editorial Board)から構成される。
 日本を含むMOU署名メンバーは監督委員会のメンバーとなり、他ユニットの監督、予算の承認等、EQUASISの構築・運用に関する基本政策の決定に携わることとなる。

3.EQUASISにより期待される効果と今後の我が国の対応

 海運事業者等はEQUASISのインターネットホームページにアクセスし、船舶の安全及び海洋汚染防止に関する幅広い透明性のある情報(船級協会の検査履歴、PSCでの航行停止処分履歴等)を容易に入手することが可能となる。その結果、海運事業者等が、事故の発生や運航に支障をきたす可能性を回避するために、サブスタンダード船の使用抑止効果が期待される。
 我が国は、EQUASISがこのような効果を十分にもたらすものになるよう監督委員会の活動を通じて各国と協力し、積極的に参画していく方針である。

積極的な参画を表明した我が国代表団
積極的な参画を表明した我が国代表団

システムのデモンストレーションに注目する会場の様子
システムのデモンストレーションに注目する会場の様子


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