閣議・閣僚懇 　 おはようございます。本日の閣議は一般案件が１件、国会提出案件が７件、政令が２件、人事案件が２件です。国土交通省に関することはありません。私の方から２点御報告をさせていただきます。まず、７月２日、３日の土日に中国の北京を訪問しました。今回の訪中では、呉儀（ごぎ）副総理、邵�h偉（しょう・きい）国家旅游局長と会見をいたしまして、日中間の観光交流促進について話し合いをさせていただくとともに、汪光�Z（おう・こうとう）建設部長とも会見し、中国の都市行政、都市交通整備等に関する諸課題についても意見交換を行いました。国土交通省と中国国家旅游局との共同主催の「日中観光交流セミナー」に出席をしまして、「観光交流と協力の一層の強化についての協議議事録」に署名するとともに、「日中観光の夕べ」を主催しまして、ビジット・ジャパン・キャンペーンの重点市場である中国への日本観光の宣伝を行いました。あわせて、訪日団体観光ビザの発給対象地域を７月２５日から中国全土に拡大することを伝達・発表しました。この全土へのビザ発給対象地域の拡大については、今後、日中間の交流促進に大きな効果をもたらすものだと考えています。特に、愛知万博を契機にと言っていまして、夏休みを活用しまして、９月２５日まで開催されています愛知万博に多数来ていただきたい旨申し上げたところです。今月下旬には、中国側が東京で観光のイベントを開催するとも聞いていまして、この７月２５日から全土拡大になるわけですので、これまでビザ発給対象地域でなかった地域からも、この時にいらっしゃるのではないかと考えています。ちなみに呉儀（ごぎ）副総理の方からは、先般もあったのですけれども、不法滞在の抑制等の問題解決が重要であることは中国側も認識をしていると。日中間の関係当局が協力をし合って、必要な措置を執って、この不法滞在問題等の解決に向けて努力をしたいという主旨の発言が呉儀（ごぎ）副総理からもあったところです。また、私の方から、これはアウトバウンドの方ですが、日本から中国への旅行者が減っているわけですが、やはり、中国というのが安全であるということを、きちんと言っていただくことが大事であるということを申しあげました。やはり安全ということが観光交流の大前提ですので、是非、中国側の方では中国が旅行者にとって安全であるということをしっかり仰っていただきたいということも会談の中で邵局長に申しあげたところです。それから、邵局長との間では覚書ですが、「観光交流と協力の一層の強化についての協議議事録」について公表したわけですが、これは日中間の観光分野での協力を幅広く促進していこうという主旨です。私からは特に、若年層の交流促進にこれまで以上に力を入れて取り組んでいきたいということ。また、交流拡大のための具体的なインパクトのある政策について検討を進めたい。その辺について、具体的には旅游局長が恐らく７月下旬にいらっしゃると思いますので、その時にまた協議をさせてもらいたいということを申し上げているところです。以上、中国訪問に関する件です。 　もう一点、御報告があります。関西空港のアクセス料金の割引についてです。７月になりまして夏休みも近づいてきたわけですが、関空へのアクセス料金を夏休み期間中の土日に割引することが決まりました。一つは関空の連絡橋通行料金の割引でして、これは関西国際空港全体構想促進協議会と関空会社が連携をして実施しています集客利用促進事業の一環として、料金のワンコイン化、５００円を実施するものでして、昨日の促進協議会の総会で正式に了承されたというふうに聞いています。二点目は関空へのアクセス道路、阪神高速南線又は関西空港自動車道を利用するＥＴＣ利用者を対象に、これは国土交通省の社会実験としまして料金割引を実施するというものです。この結果、例えば大阪市内から阪神高速南線と関空連絡橋を利用して関空まで行く場合に、ＥＴＣの利用普通車料金は現在往復で２千円になっているわけですが、これが１１５０円に引き下げられるということになります。これは夏休み中の土日の特別の割引です。これによって関空の利用促進等が図られることを期待しているところです。私からは以上です。 質疑応答 　 （問） 郵政民営化法案の件ですが、長い間審議がありまして、昨日委員会採決、今日本会議で採決という運びになったんですが、これについての御所見をお願いします。 （答） 今日の本会議が大事ですね。今日の本会議で是非とも衆議院の方は可決をさせていただきたいと思っています。その上で、参議院の方でもさらに充実した審議をお願いしまして、今国会で成立を期したいと思っています。 （問） 本日付の官報で、中部地方整備局の局長名で静岡空港の土地収用事業に関して認可の告示が出ているわけですが、それに関して大臣の御所見をお伺いしたいのですが。 （答） 仰っているとおり今日付けで事業認定の告示がなされたと、事業認定庁は中部地方整備局長ですけども、聞いています。これにつきましては、６月１日に社会資本整備審議会に付議がなされ、これまで２回審議がなされてきました。審議会の意見を尊重し、厳正に審査をした結果、本日、事業認定の告示がなされたと考えています。 （問） 改めて地方空港なのですが、静岡県の当局に対して、大臣として何か申し上げたいこと、事業を進めるに当たって、こういった点を努力してほしいということはありますか。 （答） それは、前にも申し上げていますけど、できるだけ地元の方々の御理解、また御協力を得ながら、是非進めていただきたいということです。地元の方々の協力なしには、こうした事業というものは、上手くいかないですからね。もちろん、皆が皆というわけにはいかないかもしれませんが、できるだけ地元の多くの方々の御理解、御協力をいただきたいと思います。もう一つは、やはり空港が出来てから一番大事なことは、採算が取れるのかどうかというところでして、しっかりと需要を掘り出していただいて、是非良い空港になるようにしてもらいたいと思っています。 （問） 郵政民営化に関してなのですけど、一部の副大臣が辞表を出されたり、或いは反対の意思を表明されていらっしゃる方もいますが、国土交通省に関しては政務官、副大臣にそういったことはありませんか。 （答） 無いと信じています。 （問） 郵政に関連してなのですけど、昨日、官房長官も意志を統一してやっていくというような発言をされたようなのですけど、政府からどういう指示があって、大臣はどういうふうに受けとめて、どういうふうに行動されるのかということを具体的にお願いします。 （答） 今日、お話があったのは、私ども政府の一員ですので、今回の郵政民営化関連法案を提出している側にあります。そういう意味でよく結束をしてやっていきましょうというお話がありました。特に具体的に何か指示があったというわけではありません。 （問） 成田空港なのですけど、開港に際して妨害活動があったことに対して損害賠償請求の差し押さえを、成田空港会社がしたという報道がありますけど、それについて何か。 （答） 私も報道で知りましたけども、これは過去の損害賠償請求権を粛々と手続きを執ってらっしゃる、時効を中断するという意味合いもあるでしょう。法的な手続きを執ってらっしゃることで、むしろ公の役所としては、実際、請求権として認められているものが、時効になりそうだという状況のなかで、それなりの法的手続きをとって、時効を中断していくことは、当然のことだと思います。全く他意はなく、単に手続き的にそういう処置をされたのだと思っています。 （問） 淀川水系のダムに関することですが、先日、建設中の直轄ダム、住民移住も済んでいるものについて、事実上凍結されたということで、今後、地元の交渉も残っていると思うのですが、それについての大臣の評価と今後のダム事業のあり方についてお考えをお聞かせください。 （答） 近畿地方整備局において、事業中の５ダムの方針について発表をしました。大戸川（だいどがわ）ダムと余野川（よのがわ）ダムについては、これまで地域の皆さまにダム計画に大変御協力をいただき、また住み慣れた土地から代替地に移転していただくなど、大変な御苦労をかけてまいりました。そういう意味では、このような方針発表を行ったこと自体、大変申し訳ないと思っています。やはり御承知のとおり、ダムはいろいろなものがあります。大きくは治水と利水、特に利水面でのニーズというものが、非常に小さくなっている中で、公共事業全体、一般について言えることですが、不断の見直しが必要だと思います。そういう意味で、地元の皆さまには大変御迷惑をおかけしていますが、一方でやはり大きな事業、多額の税金を使って行う公共事業ですので、これにつきまして、不断の見直しをしていった結果、このようなことになったと。もちろん地元の淀川水系流域委員会の先生方の御意見も踏まえた上での判断だと考えています。いずれにしましても、この２つのダムについては、今後の対応を早く決定するように関係者の皆さまと調整をとってまいりたいと思います。ダムの一般の話は、不断の見直しが必要だと思います。ただ、オール・オア・ナッシングではないと思います。特に治水の関係では、ダムが必要なところが当然ありますし、また今、渇水の問題が言われています。こういう時期になると、やはりダムは必要だなと思うわけでして、そこはやはり治水・利水等の様々な必要性、そういうものを判断した上で一番最適な計画を作っていくことが大切だと思っています。そういう中でダムというのが駄目だと最初から言ってしまうのではなくて、他の方法を十分やっていけるならば、その他の方法をとるわけですし、そこはその事業事業の、地域地域の判断だと思っています。 （問） 一部の報道で、公共事業の一般競争入札で、一部で地方自治体が調べたところ、落札率が下がっても、品質低下は起きていないというような調査がまとまっているようなのですが、それについての大臣の所見をお願いします。 （答） 私もその記事を読ませて頂きましたが、そうでもないのではないかと思うのですね。例えば低入札と工事成績というものを、その関係を調査したものはございますが、これは必要であれば局から聞いてもらって結構ですが、例えば１５年度の完成工事ですが、平成１５年度の低入札工事については、やはり工事成績は低く、６５点未満となる工事の割合は、低入札以外の工事の約３．６倍というような調査結果も出ていまして、おっしゃっている記事が全てこの通りだとは思っていません。いずれにしても、低入札価格による受注、いわゆるダンピング受注というのは、これは公正な取引秩序を歪めますし、建設業の健全な発展を阻害し、また工事の手抜きとか、特に下請けの皆さんへのしわ寄せ、労働条件の悪化、安全対策の不徹底とか、そういうところにつながりやすく、ダンピング受注はしっかり排除していかないとならないと思っています。ただ、もちろんコストを削減していくのは大事なことですから、安いコストで良いものを作れるような仕組み、システムというものをこれからもしっかり考えていかないとならない。これまでもそういう努力をしてきましが、今後もそういう努力をしていかないとならないと思っています。 （問） 一般競争入札の拡大等については、今のところ現行のままと考えてよいでしょうか。 （答） 一般競争入札は結構多くなっているのですよ。金額的には比率で２１％あるわけです。また、一般競争入札にしたからといって、解決する問題なのかどうか、そこもよく議論をしないといけないと思っています。 過去の大臣会見へ All Rights Reserved, Copyright (C) 2005, Ministry of Land, Infrastructure and Transport