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  冬柴大臣会見要旨(平成18年11月24日)
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平成18年11月24日(金)
9:20〜9:35
参議院議員食堂
冬柴鐵三

 

   

閣議・閣僚懇

 本日の閣議は、一般案件が1件、国会提出案件が11件、政令の決定が6件と人事案件です。当省の関係では政令の決定が1件、「宅地造成等規制法施行令及び都市計画法施行令の一部を改正する政令」の決定がありました。  本日、「地域活性化策に関する政府の取組に関する関係閣僚による会合」が開催されました。これは閣議に先立って行われました。私からは2つの点で申し上げました。1つは、地域に密着した行政分野を幅広く担う国土交通省として、地域の活力の向上は最重要課題の1つと認識しています。地域の活力の向上に向けた具体的方策を取りまとめた「国土交通省地域活性化戦略」を去る22日に公表しましたということを報告し、2番目には、今後はこれに基づき、地域ブロックの自立と連携の促進による地域活性化に向けた民間プロジェクト中心の地域戦略プロジェクトに対する総合的な支援制度を創設するなど、省を挙げて地域の自立と競争力強化に取り組んでいく所存でありますと、関係省庁のご協力をお願いいたしますと申しました。私からは以上です。


質疑応答

 
(問) 千葉県知事に羽田の再拡張に関連して、埋立を即承認するようにと要請を出しましたけれども、この関係で大臣のお考えを改めて教えてください。
(答) 公有水面埋立法による知事の承認が必要な事案であり、ご案内のとおり、羽田の再拡張事業について、本年6月1日に埋立法に基づく承認を求める申請を千葉県知事に出しました。まもなく半年が来ますし、成田の北伸工事と並行的にこれを進めるということですので、成田の方は着々と行っているわけですけれども、そのような関係から是非ご理解とご協力をお願いしたいということを申し上げたわけです。
 
(問) 利根川水系の河川整備計画作成に当たっての有識者会議の委員が決まりまして、この委員の選定に当たって一部公募方式というものをとらなかったということで、住民団体は公共事業の住民参画の後退だということを批判しているのですけれども、この点についていかがでしょうか。
(答) 後退とは思いません。我々は住民から幅広く丁寧に意見を聞くというために、20カ所程度で公聴会を開催することとともに、インターネット等により意見を収集したいと。今回は河川に関する専門的なご意見を伺いたいということで有識者の会議を設置したわけでして、多くの意見を聞いた上でより良い河川整備を進めていきたいという考えにはいささかの後退もないと、私はそのように思っております。
 
(問) ただ、他の河川の流域委員会で行っていたような一部公募をしなかった、加えて先だっての淀川水系河川委員会の一時休止も併せて、河川行政の住民参画という点からも、後退という批判があるのは事実なのですけれども、それは関係はないのでしょうか。
(答) それは関係ありません。淀川水系については、過日も詳しくお話し申し上げた通りでして、住民のご意見を聞くということについて、いろいろなやり方があると思うのですね。従来の淀川水系で行ったような方式もあれば、今利根川水系で申し上げたような方式もあります。専門家としてのご意見とともに、そこに住む住民の方々にはいろいろな考え方の方がいらっしゃいまして、そういう方々の意見を幅広に聞いて、最終的に責任を持つのは私ですから、そういう意味でいろいろな意見を聞きながら、民主的にかつ専門的な批判にも耐えられるような行政を進めていきたい。後退はありませんので、どうぞよろしくお願いします。
 
(問) 今の質問ですが、河川行政は、今、そういったダムの反対派であろうがなかろうが、住民と一緒に話し合うという姿勢が非常に後退していると感じます。川は利水者のものではありませんし、国土交通省のものでもありません。一番関係があるのは流域住民だと思いますが、その流域住民と一緒の土俵に立とうとしていない。専門家、あるいは一部のマスコミといった、いわばサロン的な中で議論しても、河川行政は決して前に進まないと思うのですが、その点についてどのようにお考えでしょうか。
(答) そういう考え方もありましょうけれども、私が述べたような考え方もあるわけでして、いずれにしましても、河川というのは公物です。公の物です。したがいまして、それは専門家のものでもなければ、ただ単にそこに住む住民の方だけのものでもない。非常に広く治水、利水、安全という問題もありますし、いろいろな知恵を集めて、民主的にやっていかなければならないと、私はそう考えております。その民主的という方法について様々な考え方もあろうかと思いますけれども、その点についてご理解をいただきたい。
 
(問) その点、大臣のお言葉を是非伝えていただきたいと思いますけれども、さらに技術的なことを言いますと、今回5地域ごとに全く別々に議論をするということなのですけれども、どこの流域でもそうなのですが上流から下流の問題には非常に重要な問題があります。上流の治水の問題、下流の利水の問題、これは全く別々に議論して果たしていいものかということも疑問に感じるのですが、それについてはいかがでしょうか。
(答) そういう地域の持つ様々な問題を専門的に掘り下げていただいて、最終的には我々の方で判断させていただきます。もちろん川というものは上流から下流へ流れるわけでありまして、一体なものであります。ただ、一体として全体だけで議論するというのではなく、それぞれが持つ河川の意味、地域の住民の意思そういったものを踏まえて、総合的に判断をして、行政を進めていくべきではないかと思います。
 
(問) 先程の羽田の関連で改めて、年内着工の方針で現時点で変更がないのかということと、漁業補償交渉や今回千葉県へ要請された公有水面埋立申請について、それぞれがいつ頃がタイムリミットとお考えでしょうか。
(答) タイムリミットといいますか、なるべく早くということです。終期が決められていますのでそれに間に合うように、できるだけ早くご理解を得るため我々も今一生懸命やっており、千葉の漁業者の方々に対しても過半数の組合と現実に交渉を進めさせていただいていますが、公有水面埋立法に基づく承認が必要ですので、早く対応していただけるようご理解を得たいということを申し上げています。
 
(問) 年内着工は、今のところ変更はないということでしょうか。
(答) そうです。その決意はまったく変わりません。
 
(問) 今の羽田の滑走路の関係で、千葉県知事は漁業者との話がこれ以上まとまらないと承認はしないという旨を会見で仰ってましたが、それにつきましてはどうお考えでしょうか。
(答) 法律の仕組み通りに考えていただき、対応をお願いしたいというのが私の意見です。
 
(問) 仕組み通りというのは利用者の身になって承認を考えていただきということですか。
(答) そこまで言うのはどうかと思いますけれども、普通は公有水面埋立法に基づく免許が必要ですが、我々は国家ですからそれは承認になっていますけれども、趣旨は同じだと思うのですね。その法律はいろいろな要件を定めていまして、ですから、そういう問題をその法律全体を考慮してご理解をいただきたい、お願いしたいということを申し上げたのです。
 
(問) 水力発電所に絡む無許可の改修工事について、問題ないものも含めて100件以上あったということで現地調査にも入られるそうなのですけれども、そうした非常にずさんな手続きは、電力事業者の姿勢はもう論外ですけれども、国交省にも若干、問題意識というか問題があったように見受けられるのですけれども、この問題を是正するには現地調査だけだとなかなか難しいものがあると思いますが、どのようにすべきとお考えであるか、お答えください。
(答) これは河川行政への信頼を損なうものであり、極めて遺憾であるということをまず申し上げなければならないと思います。もうご案内のとおり昨日から調査を開始しまして、2〜3週間を目途に実施したいというように思っています。その結論を得て適正に対処しますが、実効性のある再発防止策をとらせたいというように思います。私も調査の前ですけれどもあらましを聞きました。本当に河川というものは、先程も少し言いましたけれども公物でして、公の物です。したがって、その河川に工作物を設置するという場合には、我々がそれに対する許可を与えないといけないわけでして、その範囲で工作物は設置されるものと当然考えているわけです。それによって、河川の安全とか地域住民の安全・安心が担保されているわけですから、それを勝手に変更許可の申請等の手続きをとらずに工作物の形状が変更されるということになると、これは重大なことだと思うのですね。ただ、その内容を具体的に見なければならないわけで、どんな軽微なものも許認可が是非必要なのかという問題もありましょうけれども、私はそれは形式的には、どんな軽微なものでも、やはりやってもらわなければいけないだろうと。その点について、その事業者だけではなくて、監督をしている我々の方もその認識がどうだったのかということも検討をして、その上で有効な処置をとりたいと思います。

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