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冬柴大臣会見要旨(平成19年5月15日)

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  冬柴大臣会見要旨(平成19年5月15日)
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平成19年5月15日(火)
9:41〜9:52
衆議院議員食堂
冬柴鐵三

 

   

閣議・閣僚懇

  おはようございます。本日の閣議は、一般案件が1件、国会提出案件が13件、法律の公布の決定が4件と人事案件です。
 私の方から1点ご報告を致します。本日の閣議で、関西国際空港株式会社、北海道旅客鉄道株式会社、日本貨物鉄道株式会社及び東京地下鉄株式会社の代表権を有する会長及び社長人事について、ご了解を頂きました。これらの人事は、正式には、6月下旬に開催される各社の取締役会で決定され、国土交通大臣が認可するということになるのですが、認可に先立ちまして、そのようになったときにはご了解を頂きたいということで、閣議でご了解を得たわけです。私からは以上です。


質疑応答

 
(問) 空の自由化の関係ですけれども、現在の調整状況についてお伺いしたいと思います。中部と関空については、相手の考え方にもよるのでしょうけれども、一部自由化をする方向で調整が進んでいるというように聞いています。これの事実関係について教えていただけますでしょうか。
(答) 空の自由化を目指そうというのが大きな流れです。ただ、物理的にとか、戦略的にとかいろいろあるわけで、従来から私どもは、首都圏と関空・中部、その他の地方空港の大きく3つに分けて考えていると申し上げているとおりです。首都圏につきましては、現在2010年3月を目途に成田の北伸の工事を進めているところです。これから、都市計画の変更や騒音地域の変更、それに対する防音対策とかいろいろな地元交渉等ももちろんありながら、これを着実に進めていこうということです。また、羽田の滑走路は3月30日に本格着工を致しました。これについては、昨年の6月に公有水面埋立法に基づく東京都知事及び千葉県知事の承認を求める手続きをとったわけです。通常であれば免許ということになるのですけれども、我々は国家の機関ですから、そのようなことになっています。ただ、ご案内のとおり、12月の末までその承認を頂くのが遅れました。それから千葉県の24漁協をはじめ漁業者の組合関係との補償交渉を経由しまして、ようやく3月30日着工という運びになったわけでして、これから埋立工事を行い、当初の工期より5ヶ月短縮して、2010年10月に供用開始という目標に向かって、必死に頑張っています。そのような状況ですので、この羽田も埋立てをするときには、0時40分から3時40分まで3時間はやぐらが海面に立ちますので、離着陸できる状況ではないのです。しかし、それまでの間は、23時から0時40分などや3時40分から朝の6時までなど、深夜・早朝にも工夫をして、いろいろな所からの離着陸を認めようというようなことで、首都圏につきましてはそうです。関空と中部は24時間供用ができます。8月2日からは、関空は2本の滑走路が使えるわけでして、本格的な国際空港となります。これは、こちらが開けて欲しい空港があれば、それとバーターでこちらも開けるということでないと、先に自由化で開けてしまえば、国益を損なうわけです。この前も申し上げたとおりですが、ロシアの上空通過権、これは1つの大きなロシアの権益ですが、これをずっと制限されていたわけです。しかしながら、向こうから中部国際空港にカーゴを乗り入れたいと申し出があったものですから、それは認めますので上空通過権を認めてくださいということで話がつきました。このようにして、もしロシアの上空が通過できなければ、日本からヨーロッパへ飛ぶということはものすごく大回りになるわけです。時間も燃料も大変です。そのような国益のために使いたい、何もこちらが制限して誰も入れないつもりは全くないので、向こうから来たいところを言ってきていただければ、我々もそれに対して応分の見返りを頂きながら、これをやっていくというところがないと国益は守れないということです。地方空港につきましては、もう国際便の98%まで外国の飛行機が飛んでますので、届出制でも良いのではないかと。例えば、自衛隊と共用しているところは自衛隊の考えもありますから、原則として、先方が届出をすることによって、自由に入ってこれるというくらいオープンにしてもいいのではないかと。これが我々の基本線です。一貫していて、変えたことがありません。そのようなところでまとめてほしいというのが我々の考えです。
   
(問) 明日が最終取りまとめの予定になっていますけれども、もうこの線で話合いはつきつつあると理解してよろしいですか。
(答) それは分からないのですけれど、ご案内のとおり、昨日、総理に私の方からお会いしたいということでお会いしました。航空行政は国土交通省航空局がやるわけですから、決められても、対外的に、外国との交渉や地権者との交渉、地方公共団体の長との交渉など、いろいろなところと調整しなければいけないわけであって、不能なことはできないでしょう。我々としては、総理の仰るとおり、空の自由化については積極的に取り組みますけれど、物理的にこういうことなのですと、ですから、埋立てができていないのに、羽田からどんどん飛ばせと言われても、余裕が無いわけですからできないわけです。そういう事実上の問題について、十分総理にご了解を頂いた上で、私は16日の会議のメンバーではないですから、私が出られないところで、もし我々が事実上できないことが決まることがあれば、それはファイナルではないですよ、でも、そういうことは大変大きな問題になるので、是非ご配慮いただきたいということを申し上げたわけです。
   
(問) 総理に対して、大臣からファイナルのご意見を申したことに対して、総理からはどういうお話がありましたか。
(答) 時折メモもおとりいただきまして、じっと聞いていただきました。総理と交渉するとかではなく、私の考え方を聞いてほしいということでしたから、よく聞いていただけたと思います。
   
(問) 一部の報道で、関空・中部の自由化について、相手国の主要空港の自由化の条件に応じるという意向を大臣が示したと報じていますが、これは事実ですか。
(答) 今、私が申し上げたことが事実です。少し重複したり、くどくどと言いましたけれども。その新聞報道だけでなく、いろいろな報道がありますよね。読み比べたら、若干ニュアンスが違いますけれど、特に関空、中部については私が申し上げたとおりです。まあ、その報道も、中を読めば、きっちり書いていただいているようにも思いますけれどね。
   

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