国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan
冬柴大臣繰下げ会見要旨(平成19年8月15日)

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  冬柴大臣繰下げ会見要旨(平成19年8月15日)
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平成19年8月15日(水)
10:31〜10:46
国土交通省会見室
冬柴鐵三

 

   

閣議・閣僚懇

 おはようございます。本日の閣議は、一般案件が3件、国会提出案件が25件、政令の決定が7件と人事案件でした。当省で関係は報告することはありません。私から2点ご報告いたします。1点目は、本日閣議にてご了解いただきましたので、8月20日から23日の4日間の日程で、中国の上海及び揚州に出張してきます。今回の訪中は「日中国交正常化35周年記念交流行事」に出席することが目的であり、また、この機会を利用して、中国からの招請に応じて、江蘇省の揚州を訪問するとともに、上海虹橋空港及び潤揚長江大橋等国土交通省関係施設の視察をしてきます。詳細は、ただ今お手元にお配りした資料をご参照いただきたいと思います。2点目は、他省の案件ですが、本日の閣議で道路交通法施行令の改正案が決定されました。これにより、台湾は自動車運転免許の相互承認地域となり、9月19日から台湾の方は日本国内で運転することができることになります。相互主義ですので、日本人も台湾で運転することができます。これにつきましては、北海道地域から強い要望をいただいていた件です。ドライブ観光の振興など、北海道を含め今後の日本全国の観光の振興に大いに寄与するものと考えていまして、観光立国担当大臣として、非常に喜ばしいことだと思っています。私からは以上です。


質疑応答

 
(問) 中国の訪問について、今回は上海虹橋を視察し、記念行事にも参加されるとのことですが、例えば日中間の観光など、今回新たな進展は予定されているのでしょうか。
(答) 今回の訪中の主たる目的は、上海での「日中国交正常化35周年記念交流行事」に出席することです。これは、本年が日中国交正常化35周年という佳節を刻む年であることを記念して、日本から中国への直行便がある19の都市で、総計2万人規模の相互交流事業を進めているところですが、これら19都市で中国政府主催で行われる交流事業の第1弾として開催されます。日本からは、国土交通省、船橋市、日本企業を代表してJR東日本、合わせて750名が参加する予定です。参加者一人一人が相互理解を深め、今後の日中両国の信頼関係や友好関係の益々の発展に寄与するものと期待をしています。また、中国側から、去る6月18日に揚州市の書記が私の方へ王毅大使のご紹介でお見えになりまして、会見をさせていただきました。その際に是非来て欲しいと、ここは鑑真和上の生誕の地でもありますし、江沢民前主席もここで生まれた方です。風光も明媚ですし上海市からも近いので、是非近いうちに来て欲しいという話がありました。私も良く検討しましょうということでしたが、上海で交流事業がありますので、この機会にそこへ行かせていただこうと。揚州へ鑑真和上が754年に日本へお見えになっているわけですけれども、大変に有名な話です。今から1300年前です。鑑真や遣唐使は命がけで交流をされました。今般の日中交流の原点とも言える地を私から訪問し、先人達のご苦労に思いをはせながら、今後の日中交流の拡大について関係者と意見交換をしたいと考えているところです。今回の訪問は昨年11月の日中首脳会談で合意した日中間双方向の交流人口500万人の目標達成に大きく貢献するものと考えています。
   
(問) 大臣級と言いますか、中国側の政府の幹部の方とお会いになる予定は、特にこの中で予定されていますか。
(答) 今のところはありません。揚州市の書記、揚州市長とはお会いしますが、大臣クラスの方とは今のところはありません。交流事業には邵h偉国家旅游局長からのメッセージが届くはずです。
   
(問) 終戦記念日と言うことですが、靖国の参拝についてなのですけれども、今年は閣僚の全員が参拝されない見通しと伺っていますが、昨年は小泉首相自ら参拝されていたわけですが、今回は一転して全員で見送られるということですが、この件について大臣のご所感をお願いします。
(答) これは別に打ち合わせをしたわけでもなく、みんながそれぞれのお考えの下にそのような決断をされたのであろうと、偶然にそのようになったのであろうと思います。私としては所感はありません。
   
(問) 前回の記者会見の質問に対して、大臣は特に政府の枢要な立場の方は参拝しない方が望ましいというご意見でしたが、その点に対して今回の結果と言いますか、参拝されないと言うことについての評価はいかがでしょうか。
(答) それは評価したいと思います。総理はどうかわかりませんけれども、官房長官も外務大臣もはっきりとお参りされないということであれば、私はいろいろな意味で前回申し上げたとおり、それは結構なことだろうと思います。
   
(問) 本日は8月15日ですが、慰霊関係のご予定は如何ですか。
(答) 日本武道館で行われる戦没者追悼記念式典に出席をいたします。
   
(問) 川崎市のエスカレーターで、女性が足の親指を挟み切断するという痛ましい事故が起きましたが、その後エスカレーターの点検等国土交通省の対応についてお聞かせ願います。
(答) 本当に痛ましい事故であり、現在原因究明中です。しかし、事故が起こったということで、特定行政庁を通じてそのような施設を持つ者に対して、このような事故があったということを注意喚起をしました。それから、道路に設置されている部分については道路管理者、鉄道事業者が設置している部分については鉄道事業者等にも同じように注意喚起をしました。原因について現在調査をして、捜査についても警察で業務上過失致傷罪で捜査が行われているところです。現在のところ、どうしてそのようなことが起きたのか見当がつきかねている状況です。ただし、注意喚起をして、そのようなことが起こらないように注意を促したということです。
   
(問) 東名高速道路で路線バスが乗用車に衝突して2名死亡、30人以上の方が負傷したことについて、国土交通省でも監査に入っているかと思いますが、今のところ会社側の不備、無理な勤務実態等の話を国土交通省で聞かれていますか。
(答) 親子が亡くなられたということで、心からご冥福をお祈りしたいと思います。30人を超える負傷者が出たということで、大変痛ましいことであると思っております。我々もすぐに、その場所を管轄する運輸局から担当者を4名派遣いたしまして、特に過労運転等なかったかどうかを調査をしているところですが、現在のところ、お尋ねのような原因に関して、手がかりになるようなことまでは掴んでいません。いずれにせよ、我々はあずみ野観光バスの事故以降、このような貸切バスにつきましていろいろ調査を行ったところです。そのような対応をしてきたわけですが、今回のような痛ましい事故が生じたということについては、大変遺憾だと思っていますし、このようなことが起こらないように、注意を喚起していかなければならないと思っています。
   
(問) 大臣がご就任されてから、中国へはかなりたくさん行かれていて、他の国に比べて突出していると思います。なぜ突出して中国にこだわるのか、あと、大臣は海洋政策担当大臣でもございまして、中国とはエネルギーの問題で対立している構図になっていますが、それについて、観光立国担当大臣としてではなく、海洋政策担当大臣としてのご所感をお願いします。
(答) 私は相互理解ということが一番大事だと思います。観光立国担当大臣として4回行っていますが、やはり中国を重視して、中国の人が13億人もいらっしゃるわけですが、去年は、聞くところによりますと、外国に観光旅行に行かれている人が3,500万人いらっしゃる。その中で、一番近くて、そして長い交流がある日本には81万人しか来ていません。それに照らしまして、日本からは同じ時期に中国に375万人行っているわけです。これはやはり、いろいろな面で原因はあると思います。しかし、私の方は、是非お越しください、お待ちしていますという意思表示をして、中国の方たちにたくさん来ていただく。できれば、草の根交流が行われることにより、政治問題を越えて、大きな交流のうねりを創る。日中というのは、歴史的にも、地理的にも、ものすごく近いわけで、そして経済的には現在は貿易額でアメリカを抜く世界一の依存関係に両国はなるわけでして、好むと好まざるとに関わらず、両国は仲良くなっていかなければならないわけです。そういう大きな流れの中で、いろいろな問題があります。近ければ近いほど問題は生ずるわけですけれども、そういうものを飲み込んでいくような交流が必要だと考えています。海洋の問題については、まだ発足したばかりですので、いろいろな面で、これから解決を図るために、どうあるべきかということをやっていきます。しかし、交流の拡大は、あらゆるもののベーシックな問題でありまして、こういうものを解決していくことが大事だと思います。
   
(問) 両立できるという認識ですか。
(答) もちろんそうです。
   

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