国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan
冬柴大臣会見要旨(平成20年1月15日)

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  冬柴大臣会見要旨(平成20年1月15日)
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平成20年1月15日(火)
9:55〜10:05
国土交通省会見室
冬柴鐵三

 

   

閣議・閣僚懇

  おはようございます。本日の閣議は、一般案件が2件、国会提出案件が13件、法律の公布が2件、政令の決定が6件と人事案件です。当省に関係するものでは、政令の決定が4件、「道路法施行令の一部を改正する政令」、「高速自動車国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令」、「測量法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」、「測量法施行令の一部を改正する政令」の決定がありました。私からは以上です。


質疑応答

 
(問) 先週、国会で最大の焦点となっていました新テロ特措法が成立しました。これで、ねじれ国会における与野党の攻防の焦点は、3月末に期限が切れる道路特定財源の暫定税率の維持になるわけですが、通常国会が18日に突入するにあたり、大臣のご所見をお願いできますでしょうか。
(答) 道路整備の必要性につきましては、これまでも再三申し上げてきているとおりでして、地方や都市を問わず、依然として高いのが現状です。道路というと高速道路の整備だけがイメージされますけれども、現実には、例えば、開かずの踏切や子供達の通学路で歩車道の区別がないような道が4万4千kmもあり、そういうものを早急に改善しなければならないという問題も道路の問題です。あるいは、国民が望んでいらっしゃる高速道路料金の値下げも道路の問題です。それらを包括して道路特定財源は必要であると私どもが申し上げているとおりです。次期通常国会に提出を予定している財源特例法、租税特別措置法など道路特定財源の関連法案が3月31日までに成立せず、暫定税率が廃止されたということを考えますと、恐ろしいことが起こるわけです。国で約1.7兆円、地方で約9千億円、合わせて約2兆6千億円が減収になってしまいます。本年4月以降、国の直轄事業あるいは補助事業について、新規事業はもちろん、継続中の事業も中止するか、大幅に遅延せざるを得ない状況に追い込まれるわけです。それは、地方や現場で道路を待ち望んでいる多くの方々にとっては、大変予期しないことであろうと思います。また、地方におきましては、9千億円の減収が生じる以外に、地方道路整備臨時交付金が7千億円あります。そういうものも廃止されることになるために、合計で1兆6千億円の巨額の歳入欠陥が地方に生ずるわけです。そうすると各都道府県あるいは市町村における予算編成には支障が生じます。これは大変なことでありまして、各方面において多大な混乱が生ずることが危惧されています。私のところには、昨年の早い時期ですが、 1790名の市町村長さんが直筆で署名をした道路特定財源は維持すべきという署名が届いています。それが地方の願いであろうと私は思います。したがって、国民の皆様に無用な不安や混乱をもたらさないためにも、道路特定財源については、特定財源として暫定税率の適用期限を延長することを強くお願いをしていく考えです。国土交通省としては18日に招集される次期通常国会のできるだけ早期に財源特例法の改正案を提出するとともに、同法を始めとする道路特定財源関連法案が一体として年度内に成立するよう努力していきます。国民の皆様方に対しましては、暫定税率を延長する趣旨や必要性について十分説明を行い、ご理解を得たいと思っています。
   
(問) 兵庫県豊岡市の贈収賄事件に関して国土交通省の職員が逮捕されましたが、ご所感をお願いします。
(答) 現時点で詳細な事実関係は不明ですが、国土交通省所管の事業に関わる工事を担当していた我が省の職員が逮捕されたということは、極めて遺憾なことです。本当に国民の皆様方に心からお詫びを申し上げなければならないと思います。今後どうなるかということは別にして、逮捕されたということは捜査機関が相当な根拠を持って行動に出ているわけですから、私は心から国民の皆様にお詫びを申し上げたいと思います。ただ、どういう事実関係でどうだったかということはまだ不明ですので、今後、捜査も始まっていますので制約はありますが、我々として、できるだけの調査を行い、厳正かつ適正に対処しなければならないと考えています。
   
(問) 調査しているというのは、国土交通省として独自に事実関係を調べるということですか。
(答) そうです。捜査が入っていますので限界はありますが、できるだけのことはしたいと思っています。
   
(問) 現時点で詳細な事実関係はまだという話ですが、この逮捕された職員の疑いの中の一つに、3〜4年前の台風23号の被害の河川復旧工事についても、疑われるような行為があったのではないのかという話があるようですが、特にその被災者というようなことも含めてのご所感をお願いします。
(答) 一級河川円山川が平成16年10月20日に破堤して大氾濫を起こしまして、私はその翌日だったと思いますけれども、現地に行きました。その破堤によって、公明党の豊岡市会議員の自宅が2階の天井まで冠水して、そこにお見舞いに行きましたけれども、大変な状態でした。彼の話によると、1階にいると水がどんどん上がってきて、これではだめだと思って2階に逃げると2階へもどんどん水が上がってきて、そして2階の窓から別棟の母屋の屋根をめがけて飛んで、その瓦にしがみついて助かった、本当に怖かったという話を聞きました。破堤したので水が急激に上がってきたということです。洪水の跡というのは墨のような真っ黒な泥で、そこら辺が真っ黒になるのです。そういう現場を見ており、それを復旧するために9百億円も事業費を投じてやっているので、そういうものをもし食い物にしたとしたら本当に許されないことだと思います。それが私どもの職員だということであれば、本当に申し訳ない。被害者の方々に対しても、国民に対しても本当に申し訳ないという気持ちでいっぱいです。
   

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