12月長官会見要旨
最終更新日:2025年12月22日
日時:2025年12月17日(水)16:15~16:45
場所:国土交通省会見室
場所:国土交通省会見室
冒頭発言
(訪日外国人旅行者数(2025年11月)について)
本年11月の訪日外国人旅行者数は、約352万人となり、11月として過去最高となりました。昨年同月と比べた伸び率は10%です。
また1月から11月までの11ヶ月間の累計では、約3,907万人と、昨年1年間の訪日者数3,687万人を既に上回り、暦年として過去最高となることが確定いたしました。
本年11月の出国日本人数は、約133万人となりました。昨年同月と比べた伸び率は13%です。
また1月から11月までの11ヶ月間の累計では、約1,343万人となり、こちらも昨年1年間の出国者数1,301万人を既に上回りました。
(国際観光旅客税について)
2点目は、国際観光旅客税についてです。この国際観光旅客税につきまして、観光庁より報道関係の皆様に一点お願いがございます。
この国際観光旅客税につきましては、現在与党において、税率等の議論が行われていると承知をしておりますが、報道関係の皆様におかれましては略称として「出国税」という呼称で報道をいただくことが多いと認識をしております。
「出国税」という略称にされますと、あたかも海外渡航のために出国する日本人だけに課される税であるといった誤解を招きやすいのではないかと認識をしております。
国際観光旅客税は日本に入国してその後出国する外国人も含めて、出入国する国際観光旅客全体を対象とした税であり、実態としましても、国際観光旅客税収の約4分の3は外国人の出国者の方からいただいている状況です。
このような事情もありますので、観光庁としまして、国際観光旅客税を報道していただく際の略称を用いる場合には、「出国税」ではなくて「旅客税」という表現を用いるということにしております。
報道関係の皆様におかれましても、この点につきまして何卒ご配慮いただければ幸いです。
(区域整備計画の申請期間を定める政令の改正案の意見公募手続について)
3点目は、特定複合観光施設いわゆるIRの整備についてです。
この特定観光複合施設IRの整備につきまして、新たな区域整備計画の申請を受け付けるための申請期間を定める政令の改正案につきまして、本日からパブリックコメントを開始することといたしますので、お知らせをします。
このIRの整備推進は滞在型観光の促進に資するということで、観光立国の実現に向けた重要な施策であります。
このIR整備法におきましては、都道府県または政令指定都市が民間事業者と共同で区域整備計画を作成・申請し、国土交通大臣の認定を受けることとなっております。
区域整備計画につきましては三つを上限として認定することができますが、現在は大阪・夢洲地区の計画のみが認定されております。
このように、IRの整備は自治体の発意を前提としており、これまで都道府県等における検討状況を把握するため、定期的な調査や随時のヒアリング等を実施いたしまして、区域整備計画の申請の意向や準備状況を確認してきたところであります。
そのような状況を踏まえまして今般新たに2027年の5月6日から同年の11月2日までを申請期間とすることが妥当と判断し、当該申請期間を定める政令の改正案につきまして、本日から1ヶ月間の意見公募手続きを実施することといたします。
今後はこの意見公募手続きを行いまして、その終了後に寄せられた意見を考慮の上、政令の制定手続きを進めてまいりたいと考えております。
この詳細につきましては、私の会見終了後に事務方の方から説明を行います。
本年11月の訪日外国人旅行者数は、約352万人となり、11月として過去最高となりました。昨年同月と比べた伸び率は10%です。
また1月から11月までの11ヶ月間の累計では、約3,907万人と、昨年1年間の訪日者数3,687万人を既に上回り、暦年として過去最高となることが確定いたしました。
本年11月の出国日本人数は、約133万人となりました。昨年同月と比べた伸び率は13%です。
また1月から11月までの11ヶ月間の累計では、約1,343万人となり、こちらも昨年1年間の出国者数1,301万人を既に上回りました。
(国際観光旅客税について)
2点目は、国際観光旅客税についてです。この国際観光旅客税につきまして、観光庁より報道関係の皆様に一点お願いがございます。
この国際観光旅客税につきましては、現在与党において、税率等の議論が行われていると承知をしておりますが、報道関係の皆様におかれましては略称として「出国税」という呼称で報道をいただくことが多いと認識をしております。
「出国税」という略称にされますと、あたかも海外渡航のために出国する日本人だけに課される税であるといった誤解を招きやすいのではないかと認識をしております。
国際観光旅客税は日本に入国してその後出国する外国人も含めて、出入国する国際観光旅客全体を対象とした税であり、実態としましても、国際観光旅客税収の約4分の3は外国人の出国者の方からいただいている状況です。
このような事情もありますので、観光庁としまして、国際観光旅客税を報道していただく際の略称を用いる場合には、「出国税」ではなくて「旅客税」という表現を用いるということにしております。
報道関係の皆様におかれましても、この点につきまして何卒ご配慮いただければ幸いです。
(区域整備計画の申請期間を定める政令の改正案の意見公募手続について)
3点目は、特定複合観光施設いわゆるIRの整備についてです。
この特定観光複合施設IRの整備につきまして、新たな区域整備計画の申請を受け付けるための申請期間を定める政令の改正案につきまして、本日からパブリックコメントを開始することといたしますので、お知らせをします。
このIRの整備推進は滞在型観光の促進に資するということで、観光立国の実現に向けた重要な施策であります。
このIR整備法におきましては、都道府県または政令指定都市が民間事業者と共同で区域整備計画を作成・申請し、国土交通大臣の認定を受けることとなっております。
区域整備計画につきましては三つを上限として認定することができますが、現在は大阪・夢洲地区の計画のみが認定されております。
このように、IRの整備は自治体の発意を前提としており、これまで都道府県等における検討状況を把握するため、定期的な調査や随時のヒアリング等を実施いたしまして、区域整備計画の申請の意向や準備状況を確認してきたところであります。
そのような状況を踏まえまして今般新たに2027年の5月6日から同年の11月2日までを申請期間とすることが妥当と判断し、当該申請期間を定める政令の改正案につきまして、本日から1ヶ月間の意見公募手続きを実施することといたします。
今後はこの意見公募手続きを行いまして、その終了後に寄せられた意見を考慮の上、政令の制定手続きを進めてまいりたいと考えております。
この詳細につきましては、私の会見終了後に事務方の方から説明を行います。
質疑応答
(問)本年の訪日外国人旅行者数が過去最高となった背景について教えてください。一方で、中国が11月の中旬から渡航自粛の要請を出した影響で、11月の中国の訪日客数が前年同月比で伸びているが、ペースが大幅に鈍化しています。人数も単月最小となっているが、渡航自粛が11月に与えた影響と足元でどのように見ているか教えてください。
(答)
本年11月の訪日外国人旅行者数は約352万人となり、前年同月よりも10%増加し、11月として過去最高となりました。地域別で見ると、インバウンドの約8割を占めるアジア諸国が前年同月比6%、欧米豪および中東諸国につきましては前年同月比で27%増加しておりまして、インバウンド全体としては好調な状況です。
特に欧米豪や中東諸国からのインバウンドは力強い成長軌道が続いていると受け止めております。
中国については、11月の訪日旅行者数は前年同月比で3%の増加となっております。
中国からの訪日旅行に関しては11月14日に中国政府から中国国民に対して日本への渡航を避けるよう注意喚起が行われて以降、一部でキャンセルの動きが出ていると承知をしています。
引き続き状況を注視してまいりたいと考えております。
(問)先月28日に「温泉文化」がユネスコ無形文化遺産への新規提案候補に選定され、2030年の審査で登録の可否が決まる見込みになりましたが、観光庁の受け止めをお願いします。特に観光資源でもある「温泉文化」の保全・継承や「温泉文化」のインバウンド客への発信など、期待できることがあれば教えてください。
(答)
この度、「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録を応援する知事の会や関係団体のご尽力もあり、「温泉文化」がユネスコ無形文化遺産への提案候補に選定されたことは、観光庁としても大変喜ばしく思っております。
これを契機に、「温泉文化」の認知度の向上や温泉を来日目的としたインバウンドの増加、また全国各地に存在する温泉地を中心とした、地方へのインバウンド誘客が進むとことが期待されます。
また、地域において「温泉文化」の価値が再認識され、担い手の確保また保全や継承の取組が一層促進されるということも期待したいと思います。
観光庁としまして、引き続き温泉の観光活用を支援するとともに、観光事業者への支援や、JNTOによる海外への情報発信により、「温泉文化」の国際的な認知度向上に向けて取り組んでまいりたいと思います。
(問)2025年の補正予算についてお尋ねします。「違法な民泊サービスの解消に向けた調査」に4,000万円が計上され、特区民泊や旅館業法に基づく簡易宿所も含め、都道府県などの届出への対応などを調査することが決定したと思いますが、調査後の情報活用の方針やシステム改修の具体的なイメージなどについて教えてください。
(答)
現在、観光庁においては民泊制度の適切な運営を確保するという観点から、現在運営している「民泊制度運営システム」を改修し、仲介サイトとデータ連携をさせるということにより、無届等の民泊については仲介サイトからの効率的かつ確実な削除を実現したいと考えております。
また、民泊全体での対応が行えるようにデータの対象を、住宅宿泊事業のみならず、いわゆる特区民泊や簡易宿所にも拡大することを考えているというところです。
このデータの対象の拡大に際しては、特区民泊や簡易宿所に係る自治体の行政手続きの実務にも影響を与えうるということから、実態把握を行うための調査費用などを令和7年度の補正予算に盛り込んでいるという状況です。
民泊の適正な運営確保は急務であり、まずは今年度中に調査に着手し、その調査結果などを踏まえて速やかに民泊制度運営システムの改修を行ってまいりたいと考えております。
(問)1月から11月までで訪日旅行者数が年間の過去最多となった要因についてどのように分析されているのかという点と、最終的にどこまで伸びるという見通しをお持ちなのかをお聞かせください。
(答)
1月から11月まで過去最高となったということですが、これは11月の単月で述べた傾向と同じになるかと思います。やはり、インバウンド市場の多様化を進めてきたなかで、特に欧米豪あるいは中東諸国からの伸びが非常に力強いものであることが大きな要因の一つではないかと考えております。
インバウンド市場は様々な要素の影響を受けることから、見通しを述べることは差し控えたいと思いますが、引き続き戦略的な訪日プロモーションや、地方への誘客を積極的に進めて、多くの国からの訪日に取り組んでまいりたいと思います。
(問)先日、高市首相が能登を視察したときに観光産業の復興に向けて旅館再建の補助金を拡充する方針を示しました。能登半島地震被災地の観光復興についてこれまでの取り組みと今後の対応方針をお聞かせください。
(答)
観光庁においては「能登半島地震からの復興に向けた観光再生支援事業」を行っており、誘客コンテンツの造成や情報発信、プロモーションに加えて、能登半島地域の宿泊施設の営業再開に向けた経営企画支援を実施しており、引き続き来年度の予算要求に盛り込んでいるところです。
また能登半島地域を対象とした復興応援割の実施については、被災地の復興状況を踏まえ、地元のご意見を伺いながらより手厚い旅行需要喚起策を行うことを検討してまいりたいと考えております。
引き続き、能登半島地域の観光の復興に向けてしっかりと応援してまいりたいと思います。
(問)冒頭でもありましたIRについてお尋ねします。募集を定める政令のパブコメをかけるということで、こちらおそらくご発言中にもありました実際の意向調査をした結果だと思いますけれども、その中で申請予定だという自治体があったということで良いのかというところと、それはいくつあったのか、またそれがどこなのかなど、調査結果についてご説明をお願いできればと思います。
(答)
繰り返しになりますが、これまで都道府県等における検討状況を把握するため、定期的な調査や随時のヒアリング等を実施し、区域整備計画の申請の意向や準備状況を確認してきました。
その結果、一部の自治体から区域整備計画の申請意向、あるいは申請を検討する時期というものが示されたところ、そのような状況を踏まえまして、公平性の観点から、他の自治体が申請準備に要する期間も考慮した上で、先ほどの申請期間が妥当と判断したということでございますが、具体的な自治体名や自治体数などの個別の調査結果についてのお答えは、差し控えさせていただきたいと思います。
(問)観光庁の補正予算について、225億円が計上されたと思いますが、なかでも観光庁で特に力を入れていきたい分野があれば教えてください。
(答)
11月に「外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」が開催され、この場において総理大臣から国土交通大臣に対し、オーバーツーリズム対策の強化等の検討を進めるように指示があったところです。
近年、旅行需要の増加や特定の都市や地域への集中に伴い、過度の混雑やマナー違反といった問題が生じているという状況です。
今般の補正予算においては、このような課題に対処するため、公共交通機関における外国人旅行者対応等への支援や、外国人旅行者の安全安心対策、また観光需要分散のための地域観光資源のコンテンツ化の促進、また先ほども述べましたが、違法な民泊の解消に向けた取組といったことを主な内容として、225億円を計上したところです。
補正予算の迅速な執行に努めるとともに、令和8年度当初予算の活用もあわせ、観光客の受入れと住民生活の質の確保の両立を図ってまいりたいと考えております。
(問)11月の中国からの訪日客に関連し、中国では、日本に向けての航空便のキャンセルを無料にするといった措置や日本の地方空港への路線を減便するといった動きもあります。国としては地方への誘客に力を入れている部分もあるかと思いますが、そこへの影響をお伺いします。
(答)
ご指摘の日本と中国を結ぶ路線における国際旅客定期便については、一部で減便が出ていると承知をしておりますが、どの程度減便の影響が及ぶかなどについては、今後の状況を引き続き注視してまいりたいと思っております。
(問)中国の訪日自粛の影響が今後続くかという部分について、観光ビジネスを営まれている方が一番気になる点なのかと思っております。観光庁として、11月の中国からの訪日数が3%の伸びの受け止めと、今後どのような対応が必要になるか、考えをお聞かせください。
(答)
影響が今後、どのようになっていつまで続くかについては、私から今何か確たることを申し上げられる状況ではないと思っておりますので、引き続き状況を注視していくということに尽きるかと思っております。
今後の対応については、観光庁としては、より多くの国から日本を訪れていただくことが、観光の重要な意義の一つである国際相互理解促進の上でも極めて重要だと思っております。
観光庁としまして、従来より様々な国や地域からの日本の各地方部への訪問を促進すべく旅行者のニーズの分析、あるいはマーケティングなどを行った上で、インバウンド市場の多様化に向けた戦略的な訪日プロモーションの実施、そして観光コンテンツの造成、さらには交通アクセスの改善などの施策を講じているところです。
観光庁としまして、引き続きこのような対応をさらに強化することにより、世界の多くの国や地域からの地方への誘客に取り組んでいくことが重要であると考えております。
(問)そういったプロモーションを引き続き行うという意味では、今、自粛が呼びかけられている中国においても、引き続き訪日プロモーションを続けていくという理解でよろしいでしょうか。
(答)
中国に関しては、様々な中国の現地の状況というものもありますので、現地の状況などを勘案しつつ、必要な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
(問)IRに関して伺います。11月末に北海道庁がIRに関する基本的な考え方という方針を改定する旨を公表しました。この動きに対する長官の受け止めと、今回公募を開始することにこうした北海道の動きが影響しているかどうかについて伺います。
(答)
まずIRの整備に関しまして、北海道におきましても今ご指摘のような事柄を含めて、様々な動きがあるということは承知をしております。
IRの整備につきましては先ほど申し上げました通り、新たな区域整備計画の申請を受け付けるための申請期間を定める政令の改正案について本日からパブコメを開始するということでありますが、IRの整備は自治体の発意を前提としていることから、今後、各地域においても様々な検討がなされることになると理解をしております。
観光庁としまして、自治体から今後申請がされる区域整備計画について、認定の可否を判断するという立場にありますので、各地域における個別の動向について、現時点でコメントするということは差し控えさせていただきたいと思います。
(問)先ほどもありましたが、中国からの訪日数について、11月の3%の伸びという評価についてお伺いします。
(答)
実際の実績が3%の増だったということ、そういったご報告に今日はとどめさせていただきたいと思います。
(問)戦略的な訪日プロモーションというお話を先ほどされておりましたが、中国に関しては今後、特に春節というのが一大マーケットになってきております。そこを踏まえて、戦略的訪日プロモーションについてお聞かせください。
(答)
戦略的と申し上げておりますのは、中国にということではなく、中国も含めたインバウンド市場の多様化ということに向けて、ということであります。
春節に向けて、現時点では、中国に関してどのような動向になるかは注視してまいる、と考えております。
(問)近頃、ホテルの価格が下がってきているという報告が各地であります。さらに日本人の観光客は逆に増えるのではないかというような憶測もあるのですが、この辺りの評価・受け止めについてお聞かせください。
(答)
いわゆるネット等の書き込みで、ご指摘のようにホテルや旅館の価格が下がっているという報道がされているのは承知しておりますが、現時点で観光庁として、ホテルや旅館の宿泊料金の動向が下がってきているという確たるデータを持っておりません。
事実関係も含めて確認をしていく必要があるかと思っておりますので、その評価については今申し上げることは難しいと思っております。
(問)先月、ワシントンD.C.で開催された日米観光レセプションにて、長官は「日本から米国への旅行者拡大にも取り組む」と発言されたが、アウトバウンド促進について、観光庁としてどのような取組を検討しているかお聞かせください。
(答)
米国に関しまして、コロナ前の2019年には日本人が最も多く訪れていた国ということで、双方向交流の促進の観点からも非常に重要な国であると考えております。
来年2026年は、米国の建国250周年という記念すべき年であるとともに、米国国内で野球のワールド・ベースボール・クラシックや、サッカーのFIFAワールドカップの開催など大型イベントが開催されると承知しております。
観光庁としても、こうした国家的節目や国際イベントは、観光交流を一層拡大するための極めて重要な契機であると認識しております。
このため、米国向けのアウトバウンドの促進に向けて、業界団体等と連携し、官民をあげた機運醸成を進めていくことで、現在好調な米国からのインバウンド促進と相まった、双方向交流の促進を進めてまいります。
(問)JATA等どこかの業界団体と既にお話されているのでしょうか。
(答)
具体的な施策の例示ということですと、まさにJATAを含めた業界団体と連携をしまして、例えば旅行会社が商品造成を行いやすい環境整備、アメリカの政府観光局等と連携した米国観光情報の更なる発信、海外教育旅行も含めた若者の国際交流の促進などの取組を進めていきたいと考えております。
今後日米の関係者と、そういった取組を具体化させていきたいと思っております。
(問)中国人訪日客についてお伺いいたします。11月の結果が3%大幅な伸び率の鈍化ということになりました。一部では中国人訪日客が減少しても、他の国や地域からの観光客が替わりに来るので損失はそれほど大きくないというような指摘があります。ご指摘について長官は、中国人訪日客が減少しても、そのポイントはある程度カバーできるのか伺います。
(答)
個別の、いろいろな事業を行われている方がおられますので、一概にそういったことができる、できないについてまとめてお答えするというものは、あまり適切ではないと思っております。
私どもは国全体の立場でありますので、中国の方も非常に重要でありますが、中国以外の国の方々からもたくさんお越しいただくということで、全体としての成長を目指していきたいと思っている次第です。
(問)先ほどアウトバウンドの話で、米国の話には言及があったのですが、全体のトレンドは、昨年は超えたが、まだ回復がコロナ前には至っていないという状況について、改めてどう見ているのか、お聞かせください。
(答)
アウトバウンドの実績について、コロナ前まではまだ達していないことも事実ですが、先ほど申し上げましたように、コロナの影響で激減したものが、コロナ以降年々回復してきているということ、そして今年も、昨年を上回るペースでこういった傾向が維持されたということは、まずは良かったなと思っております。
またこれはインバウンドが大変好調だということもありますので、国際線の便数が非常に増えているということも、アウトバウンドの増えている一つの要因かと思っております。
観光庁としても、海外旅行促進に向けて、本年3月から、「もっと!海外へ宣言」を始めとする官民連携での機運醸成や、若者の国際交流の促進といった取組を実施しておりますので、こういったことも含め、さらにアウトバウンドが促進されるような取組を様々やってまいりたいと思っております。
(問)今年の総括としてひとつお伺いします。長官に就任されて旅行振興室を立ち上げられ、旅行振興は重点ポイントのひとつだと思います。インバウンド、アウトバウンド、国内旅行者への旅行振興策の受け止めと、どのぐらい旅行が喚起されたのか、肌感覚を教えてください。
(答)
インバウンドの好調が続いている一方で、アウトバウンドや国内旅行の促進も非常に重要であると私自身も思っておりますし、この場でもいろいろ申し上げてきたと思っております。
今インバウンドを巡る様々な状況の中で、ますます国内旅行の重要性も改めて再認識されていると思っておりますので、新しい組織の方でも、私の方からいろいろ発破をかけて取り組むように言っており、様々な対応策を考えていただいていると評価しております。
(答)
本年11月の訪日外国人旅行者数は約352万人となり、前年同月よりも10%増加し、11月として過去最高となりました。地域別で見ると、インバウンドの約8割を占めるアジア諸国が前年同月比6%、欧米豪および中東諸国につきましては前年同月比で27%増加しておりまして、インバウンド全体としては好調な状況です。
特に欧米豪や中東諸国からのインバウンドは力強い成長軌道が続いていると受け止めております。
中国については、11月の訪日旅行者数は前年同月比で3%の増加となっております。
中国からの訪日旅行に関しては11月14日に中国政府から中国国民に対して日本への渡航を避けるよう注意喚起が行われて以降、一部でキャンセルの動きが出ていると承知をしています。
引き続き状況を注視してまいりたいと考えております。
(問)先月28日に「温泉文化」がユネスコ無形文化遺産への新規提案候補に選定され、2030年の審査で登録の可否が決まる見込みになりましたが、観光庁の受け止めをお願いします。特に観光資源でもある「温泉文化」の保全・継承や「温泉文化」のインバウンド客への発信など、期待できることがあれば教えてください。
(答)
この度、「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録を応援する知事の会や関係団体のご尽力もあり、「温泉文化」がユネスコ無形文化遺産への提案候補に選定されたことは、観光庁としても大変喜ばしく思っております。
これを契機に、「温泉文化」の認知度の向上や温泉を来日目的としたインバウンドの増加、また全国各地に存在する温泉地を中心とした、地方へのインバウンド誘客が進むとことが期待されます。
また、地域において「温泉文化」の価値が再認識され、担い手の確保また保全や継承の取組が一層促進されるということも期待したいと思います。
観光庁としまして、引き続き温泉の観光活用を支援するとともに、観光事業者への支援や、JNTOによる海外への情報発信により、「温泉文化」の国際的な認知度向上に向けて取り組んでまいりたいと思います。
(問)2025年の補正予算についてお尋ねします。「違法な民泊サービスの解消に向けた調査」に4,000万円が計上され、特区民泊や旅館業法に基づく簡易宿所も含め、都道府県などの届出への対応などを調査することが決定したと思いますが、調査後の情報活用の方針やシステム改修の具体的なイメージなどについて教えてください。
(答)
現在、観光庁においては民泊制度の適切な運営を確保するという観点から、現在運営している「民泊制度運営システム」を改修し、仲介サイトとデータ連携をさせるということにより、無届等の民泊については仲介サイトからの効率的かつ確実な削除を実現したいと考えております。
また、民泊全体での対応が行えるようにデータの対象を、住宅宿泊事業のみならず、いわゆる特区民泊や簡易宿所にも拡大することを考えているというところです。
このデータの対象の拡大に際しては、特区民泊や簡易宿所に係る自治体の行政手続きの実務にも影響を与えうるということから、実態把握を行うための調査費用などを令和7年度の補正予算に盛り込んでいるという状況です。
民泊の適正な運営確保は急務であり、まずは今年度中に調査に着手し、その調査結果などを踏まえて速やかに民泊制度運営システムの改修を行ってまいりたいと考えております。
(問)1月から11月までで訪日旅行者数が年間の過去最多となった要因についてどのように分析されているのかという点と、最終的にどこまで伸びるという見通しをお持ちなのかをお聞かせください。
(答)
1月から11月まで過去最高となったということですが、これは11月の単月で述べた傾向と同じになるかと思います。やはり、インバウンド市場の多様化を進めてきたなかで、特に欧米豪あるいは中東諸国からの伸びが非常に力強いものであることが大きな要因の一つではないかと考えております。
インバウンド市場は様々な要素の影響を受けることから、見通しを述べることは差し控えたいと思いますが、引き続き戦略的な訪日プロモーションや、地方への誘客を積極的に進めて、多くの国からの訪日に取り組んでまいりたいと思います。
(問)先日、高市首相が能登を視察したときに観光産業の復興に向けて旅館再建の補助金を拡充する方針を示しました。能登半島地震被災地の観光復興についてこれまでの取り組みと今後の対応方針をお聞かせください。
(答)
観光庁においては「能登半島地震からの復興に向けた観光再生支援事業」を行っており、誘客コンテンツの造成や情報発信、プロモーションに加えて、能登半島地域の宿泊施設の営業再開に向けた経営企画支援を実施しており、引き続き来年度の予算要求に盛り込んでいるところです。
また能登半島地域を対象とした復興応援割の実施については、被災地の復興状況を踏まえ、地元のご意見を伺いながらより手厚い旅行需要喚起策を行うことを検討してまいりたいと考えております。
引き続き、能登半島地域の観光の復興に向けてしっかりと応援してまいりたいと思います。
(問)冒頭でもありましたIRについてお尋ねします。募集を定める政令のパブコメをかけるということで、こちらおそらくご発言中にもありました実際の意向調査をした結果だと思いますけれども、その中で申請予定だという自治体があったということで良いのかというところと、それはいくつあったのか、またそれがどこなのかなど、調査結果についてご説明をお願いできればと思います。
(答)
繰り返しになりますが、これまで都道府県等における検討状況を把握するため、定期的な調査や随時のヒアリング等を実施し、区域整備計画の申請の意向や準備状況を確認してきました。
その結果、一部の自治体から区域整備計画の申請意向、あるいは申請を検討する時期というものが示されたところ、そのような状況を踏まえまして、公平性の観点から、他の自治体が申請準備に要する期間も考慮した上で、先ほどの申請期間が妥当と判断したということでございますが、具体的な自治体名や自治体数などの個別の調査結果についてのお答えは、差し控えさせていただきたいと思います。
(問)観光庁の補正予算について、225億円が計上されたと思いますが、なかでも観光庁で特に力を入れていきたい分野があれば教えてください。
(答)
11月に「外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」が開催され、この場において総理大臣から国土交通大臣に対し、オーバーツーリズム対策の強化等の検討を進めるように指示があったところです。
近年、旅行需要の増加や特定の都市や地域への集中に伴い、過度の混雑やマナー違反といった問題が生じているという状況です。
今般の補正予算においては、このような課題に対処するため、公共交通機関における外国人旅行者対応等への支援や、外国人旅行者の安全安心対策、また観光需要分散のための地域観光資源のコンテンツ化の促進、また先ほども述べましたが、違法な民泊の解消に向けた取組といったことを主な内容として、225億円を計上したところです。
補正予算の迅速な執行に努めるとともに、令和8年度当初予算の活用もあわせ、観光客の受入れと住民生活の質の確保の両立を図ってまいりたいと考えております。
(問)11月の中国からの訪日客に関連し、中国では、日本に向けての航空便のキャンセルを無料にするといった措置や日本の地方空港への路線を減便するといった動きもあります。国としては地方への誘客に力を入れている部分もあるかと思いますが、そこへの影響をお伺いします。
(答)
ご指摘の日本と中国を結ぶ路線における国際旅客定期便については、一部で減便が出ていると承知をしておりますが、どの程度減便の影響が及ぶかなどについては、今後の状況を引き続き注視してまいりたいと思っております。
(問)中国の訪日自粛の影響が今後続くかという部分について、観光ビジネスを営まれている方が一番気になる点なのかと思っております。観光庁として、11月の中国からの訪日数が3%の伸びの受け止めと、今後どのような対応が必要になるか、考えをお聞かせください。
(答)
影響が今後、どのようになっていつまで続くかについては、私から今何か確たることを申し上げられる状況ではないと思っておりますので、引き続き状況を注視していくということに尽きるかと思っております。
今後の対応については、観光庁としては、より多くの国から日本を訪れていただくことが、観光の重要な意義の一つである国際相互理解促進の上でも極めて重要だと思っております。
観光庁としまして、従来より様々な国や地域からの日本の各地方部への訪問を促進すべく旅行者のニーズの分析、あるいはマーケティングなどを行った上で、インバウンド市場の多様化に向けた戦略的な訪日プロモーションの実施、そして観光コンテンツの造成、さらには交通アクセスの改善などの施策を講じているところです。
観光庁としまして、引き続きこのような対応をさらに強化することにより、世界の多くの国や地域からの地方への誘客に取り組んでいくことが重要であると考えております。
(問)そういったプロモーションを引き続き行うという意味では、今、自粛が呼びかけられている中国においても、引き続き訪日プロモーションを続けていくという理解でよろしいでしょうか。
(答)
中国に関しては、様々な中国の現地の状況というものもありますので、現地の状況などを勘案しつつ、必要な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
(問)IRに関して伺います。11月末に北海道庁がIRに関する基本的な考え方という方針を改定する旨を公表しました。この動きに対する長官の受け止めと、今回公募を開始することにこうした北海道の動きが影響しているかどうかについて伺います。
(答)
まずIRの整備に関しまして、北海道におきましても今ご指摘のような事柄を含めて、様々な動きがあるということは承知をしております。
IRの整備につきましては先ほど申し上げました通り、新たな区域整備計画の申請を受け付けるための申請期間を定める政令の改正案について本日からパブコメを開始するということでありますが、IRの整備は自治体の発意を前提としていることから、今後、各地域においても様々な検討がなされることになると理解をしております。
観光庁としまして、自治体から今後申請がされる区域整備計画について、認定の可否を判断するという立場にありますので、各地域における個別の動向について、現時点でコメントするということは差し控えさせていただきたいと思います。
(問)先ほどもありましたが、中国からの訪日数について、11月の3%の伸びという評価についてお伺いします。
(答)
実際の実績が3%の増だったということ、そういったご報告に今日はとどめさせていただきたいと思います。
(問)戦略的な訪日プロモーションというお話を先ほどされておりましたが、中国に関しては今後、特に春節というのが一大マーケットになってきております。そこを踏まえて、戦略的訪日プロモーションについてお聞かせください。
(答)
戦略的と申し上げておりますのは、中国にということではなく、中国も含めたインバウンド市場の多様化ということに向けて、ということであります。
春節に向けて、現時点では、中国に関してどのような動向になるかは注視してまいる、と考えております。
(問)近頃、ホテルの価格が下がってきているという報告が各地であります。さらに日本人の観光客は逆に増えるのではないかというような憶測もあるのですが、この辺りの評価・受け止めについてお聞かせください。
(答)
いわゆるネット等の書き込みで、ご指摘のようにホテルや旅館の価格が下がっているという報道がされているのは承知しておりますが、現時点で観光庁として、ホテルや旅館の宿泊料金の動向が下がってきているという確たるデータを持っておりません。
事実関係も含めて確認をしていく必要があるかと思っておりますので、その評価については今申し上げることは難しいと思っております。
(問)先月、ワシントンD.C.で開催された日米観光レセプションにて、長官は「日本から米国への旅行者拡大にも取り組む」と発言されたが、アウトバウンド促進について、観光庁としてどのような取組を検討しているかお聞かせください。
(答)
米国に関しまして、コロナ前の2019年には日本人が最も多く訪れていた国ということで、双方向交流の促進の観点からも非常に重要な国であると考えております。
来年2026年は、米国の建国250周年という記念すべき年であるとともに、米国国内で野球のワールド・ベースボール・クラシックや、サッカーのFIFAワールドカップの開催など大型イベントが開催されると承知しております。
観光庁としても、こうした国家的節目や国際イベントは、観光交流を一層拡大するための極めて重要な契機であると認識しております。
このため、米国向けのアウトバウンドの促進に向けて、業界団体等と連携し、官民をあげた機運醸成を進めていくことで、現在好調な米国からのインバウンド促進と相まった、双方向交流の促進を進めてまいります。
(問)JATA等どこかの業界団体と既にお話されているのでしょうか。
(答)
具体的な施策の例示ということですと、まさにJATAを含めた業界団体と連携をしまして、例えば旅行会社が商品造成を行いやすい環境整備、アメリカの政府観光局等と連携した米国観光情報の更なる発信、海外教育旅行も含めた若者の国際交流の促進などの取組を進めていきたいと考えております。
今後日米の関係者と、そういった取組を具体化させていきたいと思っております。
(問)中国人訪日客についてお伺いいたします。11月の結果が3%大幅な伸び率の鈍化ということになりました。一部では中国人訪日客が減少しても、他の国や地域からの観光客が替わりに来るので損失はそれほど大きくないというような指摘があります。ご指摘について長官は、中国人訪日客が減少しても、そのポイントはある程度カバーできるのか伺います。
(答)
個別の、いろいろな事業を行われている方がおられますので、一概にそういったことができる、できないについてまとめてお答えするというものは、あまり適切ではないと思っております。
私どもは国全体の立場でありますので、中国の方も非常に重要でありますが、中国以外の国の方々からもたくさんお越しいただくということで、全体としての成長を目指していきたいと思っている次第です。
(問)先ほどアウトバウンドの話で、米国の話には言及があったのですが、全体のトレンドは、昨年は超えたが、まだ回復がコロナ前には至っていないという状況について、改めてどう見ているのか、お聞かせください。
(答)
アウトバウンドの実績について、コロナ前まではまだ達していないことも事実ですが、先ほど申し上げましたように、コロナの影響で激減したものが、コロナ以降年々回復してきているということ、そして今年も、昨年を上回るペースでこういった傾向が維持されたということは、まずは良かったなと思っております。
またこれはインバウンドが大変好調だということもありますので、国際線の便数が非常に増えているということも、アウトバウンドの増えている一つの要因かと思っております。
観光庁としても、海外旅行促進に向けて、本年3月から、「もっと!海外へ宣言」を始めとする官民連携での機運醸成や、若者の国際交流の促進といった取組を実施しておりますので、こういったことも含め、さらにアウトバウンドが促進されるような取組を様々やってまいりたいと思っております。
(問)今年の総括としてひとつお伺いします。長官に就任されて旅行振興室を立ち上げられ、旅行振興は重点ポイントのひとつだと思います。インバウンド、アウトバウンド、国内旅行者への旅行振興策の受け止めと、どのぐらい旅行が喚起されたのか、肌感覚を教えてください。
(答)
インバウンドの好調が続いている一方で、アウトバウンドや国内旅行の促進も非常に重要であると私自身も思っておりますし、この場でもいろいろ申し上げてきたと思っております。
今インバウンドを巡る様々な状況の中で、ますます国内旅行の重要性も改めて再認識されていると思っておりますので、新しい組織の方でも、私の方からいろいろ発破をかけて取り組むように言っており、様々な対応策を考えていただいていると評価しております。
以上

