国土交通省
 ドイツのアントン・ヘッゲンシュタレル・ベルカ有限責任会社
 工場の構造用集成材の格付に関するJAS法違反及びはく
 離について
ラインBack to Home

平成14年8月27日
<問い合わせ先>

住宅局住宅生産課

(内線39454、39402、39451)
 建築指導課
(内線39515)
TEL:03-5253-8111(代表)

 

  1.  農林水産省より、構造用集成材の格付に関するJAS法違反及びはく離の問題が発生したとの連絡がありました。(別添の1参照)

  2.  このような事態が発生したことは大変遺憾であり、農林水産省に対して、次の事項について要請し、農林水産省において改善請求等の対応がなされました。(別添の2参照
    (1)本構造用集成材の製造者等に対して、はく離に関する原因究明とその結果に基づく必要な対策(流通経路の確認と利用者に対する情報提供等)の実施及び製造者等としての責任ある対応がなされるよう、指導を行うこと。
    (2)構造用集成材のJAS表示は、住宅性能の信頼を確保する上で極めて重要な役割を果たしており、JASの信頼性が損なわれないよう、今後こうしたことの起こらないよう万全の措置を講じること。

  3. また、国土交通省としては、消費者保護の観点から以下の措置を講じることとしました。
    (1)農林水産省からの情報提供に基づき、はく離に関する原因や流通経路等について、関係団体を通じて情報提供を行います。また、必要に応じ工務店等住宅供給者に具体的な対応策に関する技術的情報を提供します。
    (2)以下の関係団体に対し、情報提供するとともに、消費者からの問合せに対する窓口を直ちに設置するよう依頼したところです。
    (相談窓口一覧)
    • (財)日本住宅・木材技術センター        電話:03-3589-1788
    • (財)住宅保証機構                電話:03-3584-5748
    • (財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター 電話:03-3556-5147
    • (社)日本ツーバイフォー建築協会       電話:03-3432-4581
    • (社)日本木造住宅産業協会           電話:03-3583-5719


(別添)
プレスリリース

平成14年8月27日
農林水産省総合食料局

ドイツのベルカ工場の構造用集成材の格付に関するJAS法違反等について

  1. 経緯と事実
     JAS製品であるドイツ製の構造用集成材について「はく離」があるとの民間業者からの報告を受け、その原因等を解明するため、製造者であるドイツのアントン・ヘッゲンシュタレル・ベルカ有限責任会社工場(以下「ベルカ工場」という。)会長からの事情聴取、ベルカ工場への現地調査、集成材の強度試験等を行った結果、以下の事実が判明した。

     (1)未格付製品に対するJASマーク貼付(JAS法第18条第1項違反)
     JASの認定工場であるベルカ工場は、農林水産大臣に使用を届け出ていない接着剤(水性高分子イソシアネート系樹脂。届出されていれば使用可の接着剤)を用いて構造用集成材を製造し、かつ、JASの登録格付機関((財)日本合板検査会)の格付の検査を受けずに、JASマークを貼付して日本に出荷していた。
     なお、ベルカ工場の品質管理については、現地調査において過去の記録を調べたところでは、JASの基準に照らして、問題はなかった。
     また、当該構造用集成材の強度等については、(財)日本合板検査会が在庫品をJAS規格に基づき試験したところでは、すべての試験項目に適合していた。

    • 製品:スプルース及びオウシュウアカマツの構造用集成材(主に105mm角と120mm角で、長さは2985mmから5985mm)
    • 出荷時期:平成13年6月から平成14年6月まで
    • 総量:12,611m3、331,133本(構造用集成材国内供給量全体の約1.0%)
    • 輸入業者等:ニチメン、伊藤忠ランバー、三井物産林業、丸紅建材、アサノ、ナカムラ、ユアサ商事(取扱量順)、クーリック&ルルマン(ドイツの輸出業者)

    (2)はく離
     調査の過程で、当初の報告を含め2件(56本)の集成材にはく離が発生したことが判明した。はく離の原因については、現地調査でも判明しなかった。

  2. 措置
     農林水産省は、上記のような事実関係に対応して、以下のような措置を行った。
     (1)ベルカ工場に対する旧JAS法第19条の2に基づく改善請求
    • JASマークの除去又は抹消

     (2)JASの登録格付機関である(財)日本合板検査会に対して、他の事業者を含め、指導を徹底するよう通知

     (3)ベルカ工場及び輸入業者等(8社)に対する要請(林野庁長官と総合食料局長との連名)

    • はく離が生じた集成材の生産流通の実態とその原因の究明
      その結果に基づく必要な対策(流通経路の確認と利用者に対する情報提供等)の実施
    • 利用者等からの問い合わせ、相談等に対する適切かつ誠実な対応
      (各輸入業者等の相談窓口は、別紙のとおり)

     (4)国土交通省への要請

    • 消費者や工務店等住宅供給者等に対する情報提供

    問い合わせ先
     総合食料局品質課
     電話:03-3502-8111(代表)(内線3124,3125)
         03-3501-4094(直通)

(別紙)

相談窓口一覧

会社名 電話番号
アントン・ヘッゲンシュタレル・ベルカ有限責任会社
(日本窓口は、クーリック&ルルマン)
0852-20-6170
ニチメン株式会社 03-5446-1062
伊藤忠ランバー株式会社 03-5560-3461
三井物産林業株式会社 03-3647-8770
丸紅建材株式会社 03-3665-8722
株式会社アサノ 06-6271-6371
株式会社ナカムラ 0727-27-4723
ユアサ商事株式会社 03-3665-6281
クーリック&ルルマン 0852-20-6170

ライン
All Rights Reserved, Copyright (C) 2002, Ministry of Land, Infrastructure and Transport