| 平成14年10月24日 |
| <問い合わせ先> |
自動車交通局
技術安全部技術企画課 |
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(内線42254)
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| TEL:03-5253-8111(代表) |
- 国土交通省は、カーブ走行で進行方向を照らす新しい前照灯(曲線道路用配光可変型前照灯)が使用できるように、パブリックコメントに対するご意見等を踏まえ、25日、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示を一部改正いたします(国土交通省告示911号)。
- 曲線道路用配光可変型前照灯の安全性については、国連自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で検討され、本年6月末に国連の協定規則(ECE基準)案が固まりました。しかし、国連内部の手続き上、協定規則の発効までにはなお時間を要することから、日本ではECE基準案との整合を図りつつ道路運送車両の保安基準の細目を定める告示の一部を改正し、曲線道路用配光可変型前照灯を早期に使用可能できるよう措置いたしました。
- 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示の改正内容は、対向車への幻惑防止と故障時の安全確保が主となっています。具体的には以下のとおりです。
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- 走行用前照灯およびすれ違い用前照灯において、車両片側1個を曲線道路用配光可変型前照灯として使用できる
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- 右左折時の配光特性が、現行の配光基準を満たしていること
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- カーブにおける照射光の左右の振り幅を制限(エルボー点が動くタイプのみ)
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- カーブ走行時に専用の光源を点灯させる場合の条件を規定
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- 右折待機時には機能してはならない(エルボー点が動くタイプのみ)
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- 故障時に運転者へ告知する表示装置を義務付け(エルボー点が動くタイプのみ)
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- 故障時において、対向車運転者に眩惑を与えないこと、最小限の前方視界を保つための明るさを維持すること
※エルボー点が動くタイプとは、水平線より上側の照射光が左右に動くタイプのこと
- 改正により使用可能となる曲線道路用配光可変型前照灯の例は別紙のとおりです。
参考資料
『カーブ走行で進行方向を照らす新しい前照灯』について
カーブ走行において、進行方向を照らす配光制御を行う場合と行わない場合を比較すると以下のとおりとなります。
配光制御がある場合、前照灯がカーブの形状に沿って照らされることとなります。
別紙
使用可能となる曲線道路用配光可変型前照灯の例
すれ違い用前照灯全体が可動
すれ違い用前照灯全体がハンドル振れ角に応じて左右に動くタイプ

すれ違い用前照灯の一部が可動
すれ違い用前照灯の一部(ミラー部)がハンドル振れ角に応じて左右に動くタイプ

固定式の専用光源(電球)を追加
すれ違い用前照灯のほか固定式の専用光源(電球)を1個追加して、これがハンドル振れ角にあわせ点灯するタイプ

可動式の専用光源(電球)を追加
すれ違い用前照灯のほかに可動式の専用光源(電球)を1個追加して、これがハンドル振れ角にあわせ点灯しかつ左右に動くタイプ

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