平成14年10月25日 |
<問い合わせ先> |
自動車交通局
技術安全部技術企画課 |
(内線42256)
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TEL:03-5253-8111(代表) |
自動車基準認証国際化
研究センター第二技術課
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TEL:03-5216-7241 |
- 世界的な基準調和と認証の相互承認を促進するため、アジア地域官民会議(第7回)を開催
- 国土交通省の後援、フィリピン運輸通信省と日本の自動車基準認証国際化研究センター(JASIC)の共催により、フィリピンのメンドーサ運輸通信大臣他アジア地域の10の国・地域の政府関係者、自動車製作者等の民間団体関係者など約120名が参加して、「自動車基準認証の国際化のためのアジア地域官民会議」(第7回)が、10月23日、24日の2日間、フィリピン・マニラで開催された。
- この会議は、アジア地域を含む世界的な自動車基準の調和と認証の相互承認の促進を目的として開催しているものであり、今回の会合では、国連欧州経済委員会の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)の下での基準調和及び認証の相互承認の具体的課題等について議論が行われ、WP29での活動について参加者の理解が深まった。また、次回の会議は、2003年秋にベトナムで開催されることとなった。
- なお、これまでの本会議の活動の結果、現在、WP29には、アジア地域から日本のほか中国及び韓国が正式メンバーとして、タイ及びマレーシアがオブザーバーとして参加している。
- アジア地域政府間初のアジア基準認証フォーラムを開催
- 国土交通省は、第7回アジア地域官民会議の開催に先立って、既にWP29に参加している、又は参加しようとしている6ヶ国の政府関係者の参加の下「アジア基準認証フォーラム」を10月22日にフィリピン・マニラで開催した。
- このようなフォーラムがアジア地域の政府間で開催されたのは初めてのことであるが、世界的な基準調和・認証の相互承認に関しアジア諸国政府間の協調体制を構築することが重要であるとの共通の認識が参加国間で得られ、今後継続的に同フォーラムを開催することとなった。

(写真左)アジア地域官民会議 |

(写真右)アジア基準認証フォーラム |
(参考資料1)
アジア地域官民会議の概要
- アジア地域官民会議の開催目的と概要
本会議は、アジアを含む世界的な基準調和への取組みを促進することを目的として、アジア地域における自動車先進国であるわが国が平成10年より開催している。
本会議を通じて、自動車基準調和を推進する世界唯一のフォーラムであるWP29への参加を促し自動車の安全・環境問題の解決と基準・認証制度の国際的な整合化を支援することにより、アジア諸国における道路交通の安全性・環境の保全の向上を図るとともに自動車・自動車部品の開発・生産・認証にかかるコストを低減するなど、アジア地域の健全なモータリゼーションの進展に貢献しようとするものである。
これまでの6回の会議において、WP29への参加、58年協定及び98年協定への加入の重要性が参加各国の共通認識として確認され、これらの実現に向けた各国の行動計画が提示され、その具体化に向け、活発な討議が行われている。
- 今回の成果
今回の会合においては、WP29における検討課題、各国の安全・環境に係る事情を踏まえた調和基準採用の進め方、58年協定下で認証を行って行く上で課題となる事項についての議論がなされた。その結果、
- 1)
- WP29における検討課題について引き続き議論を行い、将来的に各国に共通する安全・環境問題を国際基準に反映させていく可能性について議論していくこと
- 2)
- 各国の安全・環境に係る事情を踏まえた調和基準各項目の採用可能性について各国で確認を行い、採用困難な項目については採用を可能とするための方策について議論していくこと
- 3)
- 58年協定下で認証を行って行く上で課題となる事項については、既加盟国の事例を参考としつつ、引き続き議論していくこと
について共通認識が得られた。
- 参加国及び地域:
- インド、インドネシア、韓国、シンガポール、タイ、台湾、フィリピン、ベトナム、香港、マレーシア、日本、南アフリカ共和国*(*はオブザーバー)
- 出席者:
- 各国の自動車関連行政機関(運輸、環境など)関係者
- (日本からは、国土交通省自動車交通局技術安全部技術企画課国際業務室長 他1名が参加)
- 各国の自動車関連民間団体関係者
自動車工業会
自動車部品工業会 など
- 日本からは、(全体で約120名、うち日本から12名)
- 開催期間:
- 平成14年10月23日(水)〜24日(木)
- 場所:
- マニラ(フィリピン)
- 主催者:
- 自動車基準認証国際化研究センター(JASIC)・フィリピン運輸通信省
- 後援:
- 日本国国土交通省
- 過去の議題:
- 第1回会合(東京)自動車の認証制度のあり方について
- 第2回会合(北京)自動車の基準調和のあり方について
- 第3回会合(東京)基準調和と認証の相互承認の実現に向けた行動計画策定について
- 第4回会合(バンコク)WP29への参加の実現と拡大について
- 第5回会合(クアラルンプール)WP29への参加を阻害する要因及びその解決策について
- 第6回会合(ジャカルタ)WP29への参加を阻害する要因及びその解決策について
(参考資料2)
アジア基準認証フォーラムの概要
-
開催目的:
- 現在、アジア諸国のいくつかの国がWP29に定常的に参加してきている。
- 本会議は、このような状況を踏まえ、WP29に参加するアジア諸国政府間における基準調和及び認証の相互承認に関する政策的、技術的、実務的な意見交換の場を設立し、アジア諸国の意見を国際基準に反映することも想定した基準調和・認証の相互承認に関するアジア諸国の協調体制を構築することにより、アジア地域を含む世界的な自動車基準の調和と認証の相互承認の実現を加速することを目的として開催するものである。
- 参加国:
- アジア地域のWP29参加国又は参加予定国
- 韓国、タイ、マレーシア、フィリピン*、インドネシア*、日本(*はオブザーバ)
- 出席者:
- 各国の自動車関連行政機関(運輸)関係者 13名
- 韓国 建設交通部陸上交通局陸上交通企画課
キム・ジョンスー課長補佐 他3名
- タイ 運輸通信省陸運局技術安全部国際基準課
ジラポーン・ケゥクライソン課長 他1名
- マレーシア 運輸通信省陸運局技術部
ザハメール・ビン・オマール課長
- フィリピン 運輸通信省陸運局
ベラ・G・ベルムンド副局長 他1名
- インドネシア 自動車試験認証部
ティジョコルデ・グディ・アグン部長 他1名
- 日本 国土交通省自動車交通局技術安全部技術企画課
和迩 健二 国際業務室長 他1名
- 開催日:
- 平成14年10月22日(火)
- 場所:
- マニラ(フィリピン)
- 主催者:
- 日本国国土交通省
(参考資料3)
UN/ECE(国連欧州経済委員会)/自動車基準調和世界フォーラムの概要
- 自動車基準調和世界フォーラムの目的
自動車基準を国際的に調和することや、認証を輸出入国あるいは地域間でお互いに認め合う相互承認の導入を図ること等を目的としている。
- 自動車基準調和世界フォーラムの組織
自動車基準調和世界フォーラムは、国連欧州経済委員会(UN/ECE)の下にあり、傘下に一つの運営委員会と六つの専門分科会を有している。分科会で技術的、専門的検討を行い、検討を経た基準案の審議・採決を行っている。
- 自動車基準調和世界フォーラムのメンバー
欧州32ヶ国、1地域(EU)に加え、欧州以外の国(米国、カナダ、オーストラリア、南アフリカ、中国、韓国等。日本も1977年から継続的に参加。)で構成される。また、非政府機関(OICA(国際自動車工業会)、IMMA(国際二輪自動車工業会)、ISO(国際規格協会)、CLEPA(欧州自動車部品工業会)等)も参加している。
- 自動車基準調和世界フォーラムの活動内容
次に掲げるそれぞれの協定に基づく規則の制定・改正作業を行うとともに、それぞれの協定の管理・運営を行う。
- 「車両等の型式認定相互承認協定(略称)」
- 「車両等の世界的技術規則協定(略称)」
- 「国連の自動車検査協定(略称)」

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