国土交通省
 岐阜市・岡山市をオムニバスタウンに指定
 
【警察庁及び国土交通省が連携して、バスを活用したまちづくり構想を支援】
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平成14年12月20日
警察庁
国土交通省
<問い合わせ先>
道路局
  企画課道路経済調査室

(内線37632、37633)

自動車交通局
  総務課企画室

(内線41166、41163)

TEL:03-5253-8111(代表)

 

  1.  警察庁及び国土交通省は、岐阜市及び岡山市から申請のあったオムニバスタウンの指定について、平成14年12月20日、指定を行いました。

     オムニバスタウン構想は、「人・まち・環境にやさしい交通」というバスの社会的意義を最大限に発揮したまちづくりに向けての市町村の取組みを促進し、自動車事故・渋滞・環境悪化等地域の自動車交通が抱える諸問題の解決を図ろうとするもので、関係2省庁が連携し積極的・重点的に支援を行っていくものです。

  2.  オムニバスタウンの指定は、浜松市、金沢市、松江市、盛岡市、鎌倉市、熊本市、奈良市、静岡市及び仙台市に次ぐものであり、これにより全国で11市が指定されたことになりました。

  3.  今後、両市においては、バス事業者、道路管理者、交通管理者、運輸支局等各分野の関係者からなるオムニバスタウン推進協議会による推進体制のもと、オムニバスタウン計画の着実な実現を目指すこととしています。

 

  • 岐阜市オムニバスタウン計画の概要
  • 岡山市オムニバスタウン計画の概要


    岐阜市オムニバスタウンの概要

     

    1. 計画策定の背景等
       岐阜市は、長良川により市街地が南北に分断され、南に中心市街地を抱えている。自動車中心のライフスタイルの定着、低密度の市街地が拡大した結果、通勤時における渡河断面を中心に渋滞が発生し、公共交通機関であるバスが渋滞に巻き込まれ定時性等が低下してバス利用者が減少している。
       また、少子高齢化社会の進展、地方分権化の推進、環境意識の高まり等社会状況の変化に対応するため、これまで過度に依存している自動車中心の交通体系からバス等の公共交通機関が使いやすいまちづくりを推進する必要がある。
       オムニバスタウン計画では、バス交通を都市の基幹公共交通と位置付け、PTPS等の導入等により自動車中心の交通体系から公共交通重視の交通政策への転換を市民に示すとともに、IT技術を活用した情報化等により利便性の高いバス交通を実現し、自動車からバスへの転換を図ることにより「人・まち・環境にやさしいまちづくり」を目指すこととしている。

    2. 岐阜市オムニバスタウン計画の特徴となる施策
      (1)GPSを利用したバスロケーションシステム、ICカード、バス総合案内システム、デジタル方向幕などの導入により利用者の利便性を向上させる。

      (2)PTPSの導入やバスレーンの検討により、バスの走行環境の向上を図る。

      (3)駅前広場や主要道路の整備、交差点・バス停の改良により乗り継ぎ環境や走行環境の整備を図る。

      (4)ノンステップバス等の導入やハイグレードバス停等の整備・改良によりバリアフリー化を促進する。

      (5)岐阜市内の乗合バスを再編(市営バスと岐阜乗合バスを統合)し路線の維持、活性化を図る。

    3. 事業概要(平成14〜18年度)
      (1)バス走行環境の改善
       1公共車両優先システム(PTPS)の導入
         国道256号、国道157号
       2バスレーンの導入の検討
         国道256号

      (2)バス交通円滑化のための交通施設等の整備・改善
       1駅前広場等の整備
         JR岐阜駅
       2幹線道路の整備・交差点の改良・バス停の改良
         環状線、国道256号バイパス、長良古津橋線 等

      (3)バスの利便性等の向上
       1GPSの活用によりインターネット、携帯電話を利用したバスロケーションシステムの導入
         400両
       2ICカードシステムの導入
         400両
       3PTPS車載機
         400両
       4デジタル方向幕
         400両
       5ノンステップ大型バスの導入
          52両
       6スロープ付低床バスの導入
          25両
       7ノンステップ小型バスの導入
           2両
       8ハイグレードバス停の整備
         4箇所
       9バス総合案内システムの導入
         JR岐阜駅、名鉄新岐阜駅

      (4)オムニバスタウン計画のPRとバス利用促進運動
       パンフレットの作成、テレビ・ラジオを利用したCMイベント等の開催


    岡山市オムニバスタウンの概要

     

    1. 計画策定の背景等
       岡山市は、中心部から放射状に道路が形成され、内、中、外の3環状線の整備が計画されているが、放射道路の一部や中、外環状線の未整備区間が多く、自動車交通の増加により河川部がボトルネックとなった渋滞が一部の区間では2500メートルに及んでいる。
       自動車利用は、この10年間で18%増え全交通手段の55%を占め、バス利用はこの5年間で17%と大きく減少している。
       こうした都市交通の状況を踏まえ、岡山市では公共交通を重視した総合交通体系の構築を目標として、平成12年度に「岡山市交通基本計画」を策定し各種施策を推進しているところで、バス関連施策についてはオムニバスタウン計画に位置付け、利便性の高いバス交通の実現と自動車交通からバス交通への転換を図り道路渋滞の緩和等の軽減を目指すものである。

    2. 岡山市オムニバスタウン計画の特徴となる施策
      (1)岡山市には、7社のバス事業者があるが、全社がオムニバスタウン計画に参加することで利便性等の向上が期待される。

      (2)平成11年度から整備を開始したバスロケーションシステムをさらに拡充するとともに、ICカードの導入により利用者の利便性を向上させる。

      (3)PTPSやバスレーンの拡充により、バスの走行環境の向上を図る。

      (4)駅前広場や主要道路の整備、交差点の改良などにより乗り継ぎ環境や走行環境の整備を図る。

      (5)ノンステップバス、CNGバスの導入やハイグレードバス停の整備によりバリアフリー化を促進する。

      (6)7社共通のバス運行マップの作成に加え、バス利用支援システムを導入しインターネットによる検索で利便性を向上させる。

    3. 事業概要(平成15〜19年度)
      (1)バス走行環境の改善
       1公共車両優先システム(PTPS)の拡充
         国道53号、岡山倉敷線
       2バスレーンの拡充
         岡山倉敷線 等

      (2)バス交通円滑化のための交通施設等の整備・改善
       1駅前広場等の整備
         JR岡山駅西口
       2幹線道路の整備、交差点の改良
         岡山吉井線、岡山児島線、上芳賀大窪線 等

      (3)バスの利便性等の向上
       1ICカードシステムの導入
         582両
       2バスロケーションシステムの市内全域への拡大
         327両対象、バス停表示器48基
       3PTPS車載機の拡充
         274両
       4ノンステップバスの導入
          26両
       5CNGノンステップ大型バスの導入
           8両
       6スロープ付低床バスの導入
         103両
       7ハイグレードバス停の整備
         11箇所
       8バス総合案内システムの導入
         JR岡山駅
       97社共通バス利用支援システムの導入

      (4)バス利用促進キャンペーンの実施
       バスに関するイベント・シンポジウムの開催

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