国土交通省
 ライフジャケット着用推進のためのシンボルマークを決定!
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平成14年12月3日
<問い合わせ先>
海事局安全基準課安全評価室

(内線43954)

TEL:03-5253-8111(代表)

 

 ★ 国土交通省、海上保安庁、水産庁及び民間団体の連携の場である「ライフジャケット着用推進会議」(参考1)は、ライフジャケット(救命胴衣)の着用推進のためのシンボルマークを決定しました。

 「重くても沈まない」というビジュアルイメージを、親しみ、安心感のあるゾウで表現しました。キャラクターの名称は「ウクゾウ」君です。

 ライフジャケットは、プレジャーボートや小型漁船等での不慮の事故の際に、乗船者の人命を守るために極めて有効ですが、実際にはその未着用による死亡事故が後を絶ちません(参考2)。このため、来年6月から、一定の小型船舶に乗船する場合は、ライフジャケットの常時着用が義務づけられ、その他の小型船舶の場合も着用措置の努力が課せられることとなっています。(参考3) 「ライフジャケット着用推進会議」では、各団体・機関のライフジャケット着用についての啓発・広報活動において、今回決定した統一シンボルマークを積極的に利用していく予定です。

[資料1]シンボルマーク
[資料2]ライフジャケット概要

(参考1)「ライフジャケット着用推進会議」について
 小型船舶におけるライフジャケットの着用率向上に向けた啓発活動を効果的に実施するため関係機関・団体の連携の場を設け、その活動推進を図ることを目的に、第一回会議を平成13年6月29日(金)に、第二回会議を平成14年7月4日(木)に開催しました。構成メンバーは、国土交通省、海上保安庁、水産庁、海事関係民間団体等。詳しくは国土交通省HPに掲載

(参考2)船舶からの海中転落時等にライフジャケットを着用している場合の生存率は 84% 、着用していない場合の生存率は 24% となっています。
 その他、ライフジャケットの概要は[資料2]を参照。

(参考3)本年6月に公布された「船舶職員及び小型船舶操縦者法」により、特定の船舶(水上オートバイ、小児の乗船時の小型船舶、短時間での救助が期待できない一人乗り小型漁船などを予定)についてライフジャケットの着用措置が義務化されることとなっております。来年6月から施行予定。


(資料1)

シンボルマーク

ライフジャケット着用の習慣を−
海上での船舶からの転落事故等には、人命を守
るうえでライフジャケットの着用率を高めることが
極めて有効です。
つければ浮くぞう、ライフジャケット
「重くても沈まない」というビジュアルイメージを、親しみやすく安心感のある「象」で表現し
ました。「つければ浮くぞう、ライフジャケット」というスローガンコピーとともに、予期せぬ海
難事故にそなえ一人でも多くの人にライフジャケット着用の必要性を呼びかけています。


(資料2)

ライフジャケットと(救命胴衣)の概要

  1. ライフジャケットとは?
     船で海上を航行中に、海難等の事故に遭遇した時に、大型の旅客船などでは救命艇や救命いかだ等のボートで脱出しますが、小型の船舶等でそれらを装備していない場合、直接水面に浮かんで救助を待つことになります。
     また、小型船舶等に乗船している場合は、海中転落により海に投げ出されることもあります。このような時に、頭を水面上に支えて浮いているためにはライフジャケットが必要になります。
     ライフジャケットは、チョッキ又は頭を通す穴のあいた板のような形をしたものであり、これを着用すると主に人間の上体に、水に浮く浮力体が固定され、泳がなくても頭を水面上に出して浮いていられます。
     古くはコルクやカポック等の自然の素材を浮力体に使用していましたが、現在は、軽くて油などに強い発泡プラスチックや、ボンベに入れた炭酸ガスを膨脹させるもの等が用いられています。

  2. ライフジャケットの有効性は?
     事故の際にライフジャケットを着用している場合の生存率は84%、着用していない場合の生存率は24%となっており(図1)、不慮の事故等により海中に転落した際に人命を守るためにはライフジャケットを着用していることが非常に重要です。

    図1 事故遭遇時における生存率
    救命胴衣を着用して事故に遭った
    188人の生存率
    図1 事故遭遇時における生存率
    救命胴衣を着用せず事故に遭った
    688人の生存率

    図1 事故遭遇時における生存率

  3. なぜライフジャケットを常時着用することが必要なのか?
     大型の旅客船などでは、瞬時に沈没する等の事態になる可能性は少なく、非常事態が発生してから、船員の指示でライフジャケットを着用すれば間に合います。しかしながら、小型の船舶、水上オートバイ、小型漁船等の場合は、不意の動揺や、誤って水面に落ちることも多く、また衝突等の事故の際にはライフジャケットを着用する時間が無いうちに沈没したり、投げ出されたりすることも多く発生していますので、常時着用していなければとっさの場合に間に合わず、生存の確率が低くなります。
     従って、小型の船舶等に乗船して、不慮の事故から自分及び乗船者の安全を守るためには前もってライフジャケットを着用していることが重要です。
     丁度、自動車のシートベルトのように、船舶に乗船すると同時にライフジャケットを着用することが重要となります。

  4. どの位の人達がライフジャケットを着用しているか
     実際にどの位の方がライフジャケットを着用しているかという統計資料を紹介します(図2)。(海上保安庁調査より)

    図2 救命胴衣(ライフジャケット)の着用率
    漁船のライフジャケット着用率
    図2 救命胴衣(ライフジャケット)の着用率
    プレジャーボートのライフジャケット着用率
    (水上オートバイを除く)

    図2 救命胴衣(ライフジャケット)の着用率

  5. ライフジャケット着用の有効性を示した顕著な例
     平成14年9月14日午前11時ごろ、北海道湧別町のサロマ湖でプレジャーボート「はやぶさ」が波を受けて転覆し、乗船者10名が投げ出されました。救命胴衣を着用していた2名は無事救助されましたが、着用していなかった8名のうち7名が死亡しました。

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