平成14年8月13日 |
<問い合わせ先> |
港湾局環境整備計画室 |
(内線46652、46684)
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TEL:03-5253-8111(代表) |
- 概要
国土交通省港湾局は、8月10日(土)〜12日(月)の3日間、千葉県館山市において『海辺の自然学校』を実施した。これは、国土交通省港湾局が設置している「海辺の自然学校研究会」の調査研究の一環として試行的に実施したものである。
講師には、海洋生態学者ジャックT・モイヤー氏を迎え、海辺の自然体験活動リーダーを目指す館山市の大人5名と、館山市及び東京都大田区の児童18名が参加した。
海辺の自然学校研究会では、潜在的ニーズが大きい海辺における自然体験活動や環境教育活動の拠点となる自然学校について、「自然学校づくり」「運営システム」「指導者養成システム」等に関し、千葉県館山市及び茨城県大洗町をケーススタディとして検討を進めており、今回の海辺の自然学校は、海辺の自然体験指導者養成や自然学校の運営上の具体的課題を把握するために実施したもの。海辺の自然学校最終日の12日に研究会メンバーが自然学校の実施状況を視察し、同日午後に開催した第2回研究会において、海辺の自然学校の実施結果を即時報告し意見交換を行った。
- 海辺の自然学校の実施結果
(1)実施内容
【第1部】
地元(館山)の自然体験活動リーダーを目指す方を対象とする指導者養成セミナー
実施日 :平成14年8月10日(土)午後から8月11日(日)午前まで
実施場所:8月10日 坂田海岸(スノーケリング)、座学(東京水産大学施設)
8月11日 沖ノ島(スノーケリング)
【第2部】
館山と東京の児童による自然学校(スノーケリング、無人島観察)
実施日 :平成14年8月11日(日)午後から8月12日(月)午前まで
実施場所:8月11日 坂田海岸(スノーケリング)、館山桟橋(うみほたる観察)
8月12日 沖ノ島(磯の観察・森の観察)
※実施場所は別図参照
(2)実施主体
- (主催)
- 国土交通省
- (協力)
- 館山市、東京水産大学坂田実験実習場、(社)日本港湾協会、(社)日本環境教育フォーラム、NPO法人 自然体験活動推進協議会、千葉県立安房博物館、西方寺、三瓶雅延氏(沖ノ島サンゴを見守る会代表)、小池康之氏(東京水産大学助教授)、山井廣氏(安房生物愛好会会長)
- 第2回研究会の開催結果
(1)開催日時:8月12日 13:40〜16:40
(2)開催場所:千葉県館山市 「千葉県立安房博物館」
(3)検討テーマ:海辺の自然学校の一次報告 他
(4)各委員の主な発言(別紙参照)
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(ダウンロード)
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(別紙)
各委員の主な発言
- これまで館山市で行ってきた「沖ノ島探検隊」などのプログラムでは、海に入ることは無かったが、今回の「海辺の自然学校」でのスノーケリングの様に、海に入って生態系を目の当たりにすることが大切。今回の試みを来年は本行につなげていきたい。
- サンゴやうみほたる観察会等のボランティア活動を通して、館山への来訪者を受け入れる下地が出来つつある。
- 自然体験活動を展開するためには、地元の活動家がまとまるだけではなく、ちょっと興味があるという人が気軽に参加できる仕組みを作ることも重要。
- 子どもたちの興味を引き寄せるためには、良いガイド(インタープリター)を育てていくことが必要。
- 館山は海がきれいでサンゴや海ホタルなどが生息しており生態系が豊かだ。また、東京からも近く自然学校を運営するには良いフィールドだと思う。
- 子どもたちが自然を観察し、観察した生物や植物を理解し、参加者同士がうち解け合うためには、3泊4日程度のプログラムが必要。ただし、1泊2日だけでも目的がしっかりしていれば子どもたちにとって意義のあるプログラムを提供可能。大切なことは、今回の海辺の自然学校のプログラムの様に、子どもたちが自分の目で自然を観察することを通して、海や生物に興味を持つきっかけを与えてあげること。
- はじめから観光産業の拡大という意識をもつのではなく、自然体験活動を通して地域で自然環境に関心と理解を持つ人の環を広げていくことで、外から沢山の人が来たとしても環境を壊さない仕組みが作られていく。そのことは結果として、地域の観光産業にもメリットをもたらすことになる。

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