国土交通省
 平成15年度「地域づくり表彰」について
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平成15年11月6日
<問い合わせ先>
都市・地域整備局地方整備課

(内線32452、32433)

TEL:03-5253-8111(代表)


 

 本日、栃木県鹿沼市で開催された「地域づくり全国交流会議鹿沼大会」において、「地域づくり表彰」の最終審査会が開催され、国土交通大臣賞、全国地域づくり推進協議会会長賞他、特別賞を決定し、表彰しました。各賞の受賞者は次のとおりです。

  受賞団体

特別賞

国土交通大臣賞 金山町
(山形県金山町)
 
名橋「日本橋」保存会
(東京都中央区)
 
財団法人 大鹿歌舞伎保存会
(長野県大鹿村)
 
北山村
(和歌山県北山村)
 
全国地域づくり推
進協議会会長賞
あやおり夢を咲かせる女性の会
(岩手県遠野市)
日本政策投資銀行総裁賞
地域づくり全国交流会議
鹿沼大会実行委員会会長賞
木の文化塾
(茨城県大子町)
 
島を美しくつくる会
(愛知県一色町)
 
宮原町
(熊本県宮原町)
 

 「地域づくり表彰」は、創意と工夫を活かした個性的な地域づくりに顕著な功績があった優良事例を表彰することによって、地域の交流の活性化と地域づくり活動の奨励を図ることを目的として実施しています。

  地域づくり表彰審査委員(平成15年度・敬称略)

座長 伊藤  滋 早稲田大学教授
委員 小林  茂 (財)北海道東北地域経済総合研究所顧問
今野 修平 大阪産業大学経済学部教授
西郷 真理子 (株)まちづくりカンパニー・シープネットワーク代表取締役
坂田 期雄 西九州大学教授
田村 能里子 画家
戸沼 幸市 早稲田大学理工学部教授
山本 喜朗 NPO法人日本伝統芸能振興会会長


(参考)

平成15年度「地域づくり表彰」表彰事例

都道府県名
市町村名
団体名 概要
岩手県
遠野市
(とおのし)
あやおり夢を咲か
せる女性の会
農業振興施策に女性の意見を反映させることをねらいに設立。平成10年度、綾織地区に道の駅「遠野・風の丘」のオープンに伴い、伝承料理を中心とした店「夢咲き茶屋」を開店。遠野の味と心を伝え、利用客増大、ひいては遠野市の交流人口拡大に貢献。また、鍋料理を囲んでの交流会「北東北なべなべサミット」等の開催を行う他、生ゴミの堆肥化の取り組み、小学校へ羊毛機織りなどの伝承活動、「夢咲き茶屋」で提供している食材を、若者の農業担い手グループや中学校の学校農園で収穫した食材を使用するなど、地域住民との関わりのあった活動も実践している。
山形県
金山町
(かねやままち)
金山町 地域の風景や特性を残す取り組みとして昭和38年に「全町美化運動」がスタート。その後、59年に「街並みづくり100年運動」を町の政策課題に位置付け、金山型住宅の普及や、「金山町街並み景観条例」の制定、「全町公園化構想」による水路や既存施設を活用した交流サロンの整備、金山の街並みを案内する「街並み案内人制度」等、景観をうまく活用した総合的な地域づくりを実施。さらに、自然と農村の体験学校「四季の学校・谷口」や都市住民との交流の場である「共生のむら・すぎさわ」、地元の野菜や山菜を加工し販売する「産直グループ夢市」の取り組み等、地域づくり活動の活性化や交流人口の拡大に発展。景観を活用した総合的な地域づくりが行われている。
茨城県
大子町
(だいごまち)
木の文化塾 地元の大工や指物師を中心に、地域の文化の継承と発展を目的に設立。築百年以上の農家を借り受け、地元を中心に定期的に親子木工教室を開催。14年1月には、借り受けている農家の屋根が老朽化していることから、塾生、地元住民の他、公募により集まった地区外参加者を含む計120名とともに、かやの葺き替えを実施。少ない活動資金の中で都市の地方との体験交流という形で成功を収めている。また、そこを「冥賀の里」と命名し、親子木工教室を始め、正月飾り作り教室、写真展、昔話や地域の衣食住を題材にした講演会を開催する等、地域との交流及び地域資源を活用した取り組みにつながっている。
東京都
中央区
(ちゅうおうく)
名橋「日本橋」
保存会
「日本橋」の保存及び環境美化を通じ、関係団体諸官庁と協調して「日本橋」を中心とした地域発展に寄与することを目的に設立。とりわけ「日本橋」上空の首都高速道路の移設に対して、熱心に関係機関に継続的に要望を行っている。また、4月の第1週には美化・保存を周知する「日本橋まつり」の開催や、7月の最終日曜日に地元町会・会員企業・地元小学校とその父兄、関係機関の協力により「橋洗い」を実施する等、「日本橋」の保存・発展に取り組んでいる。その結果として、「第1回全国街道交流会議」や「全国子ども橋サミット」の開催、箱根駅伝の日本橋を通るコースへの変更等、地域の活性化に貢献している。
長野県
大鹿村
(おおしかむら)
財団法人大鹿
歌舞伎保存会
江戸時代から伝わる国選択無形民俗文化財の大鹿歌舞伎の公演・保存活動を行うことを目的に設立。中学校歌舞伎クラブの指導や年2回の定期講演会、さらには海外公演を通じて大鹿歌舞伎の魅力をPRしている。その結果、昭和58年から開始されている定期講演会は、村内外から1日当たり本村の人口を越える2千人の観客が詰めかける他、村民の約半数の世帯が賛助会員であることや、村の女性グルーフが郷土料理を用いた弁当を販売するなど村全体の活動として取り組まれている。また、村と協力し13年より会員外の村民を対象に始めた「地芝居伝習塾」の取り組みは、保存伝承活動により20、30代の担い手を着実に増やすなど「歌舞伎」による地域づくり活動が実践されている。
愛知県
一色町
(いっしきちょう)
島を美しくつくる会 平成7年度に町が中心となり地域資源や生活文化等の価値の調査を行い「佐久島活性化構想(弁天海港-生活と芸術-)」を策定し、その島民の推進組織として全島民が会員の本会が設立。名物料理や民芸品の開発、黒壁の家並みや雑木林の景観形成のための自生水仙やソバ・綿等の植栽活動、活動の拠点である「弁天サロン」において島の歴史や文化を紹介する島民展の定期開催等、島民一体となった地域づくり活動を進めている。また13年度からは、定期的に外部のアーティストや学生ボランティアを島に呼び、島に滞在中、島に携わる作品を制作してもらったり、また作家を自宅に招待するなど交流活動へと発展。その作品を島の各所に展示し島全体を展示場とする「芸術の島」として地域の魅力を高める効果になっている。
和歌山県
北山村
(きたやまむら)
北山村 長らく途絶えていた「いかだ流し」を、観光用の「いかだ下り」として復活。約6kmにかけて自然あふれる熊野の渓谷を約70分かけて行われる「いかだ下り」は全国でもここだけであり、年々利用者も増加している。この取り組みは、古来から伝わる「いかだ流し」という伝統の技術が途絶えるのを防いだばかりでなく、その利用者のために、キャンプ場、温泉施設等を備えた「おくとろ公園」や「道の駅おくとろ」の整備を行うなど、筏下りを核に山村の自然と景観を生かした体験観光エリアとして、北山村の産業に大きく貢献。観光客数も年々増加している。
熊本県
宮原町
(みやはらまち)
宮原町 宮原町のまちづくりの拠点として、大正時代の銀行跡の建築物を改修し平成7年度に「まちづくり情報銀行」を開設。住民参加の拠点として、またまちづくりに関する情報の受発信の場として活用。さらに、本町14地区の地域の組織を支店と位置づけ、各地区が行う住民主体の活動に対して補助金を交付するなど、地域づくり活動をサポートしている。この取り組みの結果、案内看板整備、環境美化活動、郷土芸能保存、研修会の開催等、各地区の独自的な活動が生まれた他、各地区の活動が合併後の都市内分権や住民自治のモデル事例として注目されている。また、これらの住民主体のまちづくりの集大成として、町民主役のまちづくりの推進等を目的に「宮原町を守り磨き上げるまちづくり条例」を15年1月より施行。住民主導のまちづくりをより積極的に進めている。

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